暗号資産(仮想通貨)投資会社マルチコイン・キャピタルは25日、分散型取引所(DEX)ハイパーリキッドおよび独自トークン「HYPE」に関する分析・評価レポートを公開した。同社はHYPEが現在、流動ファンドにおける最大級ポジションのひとつであるとし、2026年2月から積極的に蓄積してきたと説明している。
パーペチュアル市場で成長、CEXとの競争も本格化
同レポートによると、ハイパーリキッドは2025年に約2.9兆ドル(約469兆円)の取引高を記録し、約8億7,300万ドル(約1,412億円)の収益を生み出したという。ユーザー数は約30万1,000人から約92万3,000人に増え、同年末のオープンインタレストは約60億ドル(約9,708億円)に達したことが強調されている。
こうした成長を踏まえ、マルチコインはハイパーリキッドが分散型金融(DeFi)のパーペチュアル市場で存在感を強めるだけでなく、中央集権型取引所(CEX)からも市場シェアを奪い始めていると分析している。
同社によると、ハイパーリキッドの月間パーペチュアル取引高は現在、バイナンスの約17%に達し、オープンインタレストは約21%まで拡大しているという。すべてのCEXと比較しても、同プロトコルのパーペチュアル取引高とオープンインタレストのシェアはいずれも過去最高水準にあるとしている。
年間収益は2028年までに約1.3兆円へ、今後の課題は分散化と競争対応
市場シェアの拡大を背景に、マルチコインはHYPE
HYPEの評価にも強気な見方を示している。同社は、HYPEが約63ドル(約1万円)の価格で直近12カ月収益の約36倍、稼働中のコインベースとUSDC関連の契約を含めると約30倍の収益倍率で取引されていると説明した。
同社はベースケースの前提として、ハイパーリキッドの年間収益が2028年までに約80億ドル(約1.3兆円)に達する可能性を見込んでいる。このシナリオで20倍の収益倍率を適用すると、HYPE価格は約319ドル(約5万円)になる計算だという。
一方で、マルチコインはリスク要因も併記した。分散化やガバナンス、規制対応に加え、競合取引所との流動性競争や市場拡大に伴う不良債権リスクが課題になるとしている。HyperEVMのコンポーザビリティについても、今後の成長を左右する論点のひとつに挙げた。
ハイパーリキッドの成長は目立つ一方、収益予測やトークン評価は規制や競争環境に左右される部分も大きい。DEXとしての規模を拡大しながら、分散化や規制対応などの課題をどう乗り越えるかが今後の焦点になりそうだ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=161.8円)



