暗号資産(仮想通貨)リサーチ大手のグラスノードは3日、最新レポートにおいて、ビットコイン価格
BTCが直近のレンジ下限である6万2,600ドル付近へ下落したと報告した。現物需要の弱さとデリバティブ市場の警戒感が重しとなる一方、活発なオンチェーン活動などが下値を支えているとしている。
勢い欠く現物市場、デリバティブは強弱混在
同レポートは、ビットコインが6万6,000ドル台の維持に失敗し、現物市場の勢いが鈍化していると指摘。市場では継続的なな売り圧力が観測されており、取引高も低迷している。これにより、明確な上昇への確信を欠いたまま、狭いレンジ内での保ち合い相場が継続している状態だとしている。
デリバティブ市場の動向については、強弱が入り交じっていると分析されている。全体の未決済建玉(OI)が縮小する一方で、無期限先物の資金調達率は上昇し、積極的な売り圧力は和らいだという。一方、オプション市場は下落リスクに備える動きが増加し、投機的な取引は減少しているとレポートは指摘している。
オンチェーン活動は活発化、長期保有者の姿勢は維持
価格の上値が重い一方で、前向きな兆候も確認されている。ETF市場においては、週間の資金純流入額および取引高が反発に転じた。同社はこれを、規制された金融商品を通じた機関投資家によるビットコインへの資金配分が再び活発化し始めているサインだとみている。
オンチェーン活動も大幅に改善している。日間アクティブアドレス数や、同一主体間の移動を除外した実質的な送金量(エンティティ調整後送金量)が統計的な上限を突破したという。これはネットワークの利用度合いや経済的な処理量が顕著に増加していることを示唆している。
投資家の行動に関しては、長期保有者の動向が極めて強固であるとレポートは強調している。短期保有者の保有割合が歴史的な低水準に留まっていることから、長期保有者のビットコインに対する信頼は、短期的な投機売買の影響を受けにくく、依然として保たれていると同社は分析している。
ただし、市場全体の収益性は低下傾向にある。含み益を抱えている供給量の割合は直近のサイクルにおける低水準まで落ち込んでおり、決済された取引の大半が損失を確定させる防衛的な動きが強まっていると同社は指摘している。
グラスノードは、現在のビットコイン市場が過渡期にあると結論づけている。長期保有者の底堅い動きや活発なオンチェーン活動、そしてETF需要の回復が構造的なサポートを提供しているものの、現物市場の勢い不足などが依然として全体のリスク選好を制限しているとしている。
今回の分析は、価格の停滞とオンチェーン活動の活発化という異なる方向の動きが同時に進んでいる点を示している。長期保有者による売り圧力が限定的で、ETFへの資金流入も戻りつつある一方、含み益の縮小が続く局面では、短期的な値動き以上に需給構造の変化を注視する必要があるといえる。
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