デジタルコレクティブルサービス「POAP(プルーフ・オブ・アテンダンス・プロトコル)」の共同創業者兼ゼネラルマネージャーのイザベル・ゴンサレス氏は3日、5年以上にわたり運営してきたPOAPを段階的に終了すると発表した。
顧客コミュニティと「つながり」の価値を強調
POAPは、イベントへの参加や共有体験を記録するデジタルコレクティブルとして利用されてきた。コインベースやアメリカン・エキスプレス、ワーナー・ミュージック・グループなどとも協業しており、これまでに数百のコミュニティで数百万点のコレクティブルを発行したという。
こうした運営経験から、同氏は顧客コミュニティが企業にとって過小評価されている資産だと実感したと説明。利用者に愛されるサービスを作れば、コミュニティが自らブランドを広げていくとし、人とのつながりこそがPOAPの本質だったと強調した。
また、サービス開発の高速化が進むなかでは、長期的な運営実績とブランドへの信頼が競争力になるとの見方も示した。利用者は、市場に合わせて成長しながらも、大きく変質しないサービスを求めていると述べた。
一方、暗号資産業界特有の資金調達サイクルや流通構造のもとでは、POAPの理念を維持しながら持続可能な事業を構築することが難しかったと説明。変化の速い技術基盤や市場の過熱も運営上の負担になったとしている。
3月から新規受け入れを停止、終了時期は未定
POAPは3月、同月16日からプラットフォームをメンテナンスモードへ移行すると発表。新規発行者の受け入れを停止する一方、既存発行者向けツールやコレクター向け画面、API、既存の連携機能は継続していた。
ただし、プラットフォームの積極的な開発は停止し、サービスに割り当てるリソースの削減に伴って、一部の業務が遅くなる可能性も示していた。
なお、3月の発表ではオープンなコレクティブル規格と新たなプラットフォームを開発する方針が示されていたが、今回の投稿では進捗に触れていない。POAPの完全な停止日や既存コレクティブルなどの扱いも未定となっている。
ゴンサレス氏は次の取り組みを公表するにはまだ早いとし、現在はAI時代における市場投入戦略について考えていると述べている。POAPで得た経験が、同氏の次の取り組みにどのように活かされるか注目したい。
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