米ビットコイン(
BTC)マイニング大手のMARA(マラ、ナスダック:MARA)とクリーンスパーク(ナスダック:CLSK)は6日、2026年4〜6月期の決算をそろって発表した。両社とも減収で最終赤字となり、いずれもBTC価格の下落に伴う評価損が主因である。
なお決算期が異なるため、同じ4〜6月期でもMARAは第2四半期、クリーンスパークは第3四半期にあたる。
BTC評価損が両社の損益を反転させた
両社とも売上高が3割前後落ち込み、最終損益は前年同期の黒字から反転した。
| 項目 | MARA | クリーンスパーク |
|---|---|---|
| 売上高 | 1億7,490万ドル(約277億円)/27%減 | 1億3,800万ドル(約219億円)/30.5%減 |
| 純損益 | △6億1,130万ドル(約968億円) | △2億3,984万ドル(約380億円) |
| 前年同期の純損益 | 8億820万ドル(約1,280億円) | 2億5,739万ドル(約408億円) |
| 1株あたり純損益(希薄化後) | △1.60ドル | △0.89ドル |
| 調整後EBITDA | △3億6,090万ドル(約572億円) | △1億1,297万ドル(約179億円) |
| 前年同期の調整後EBITDA | 12億4,543万ドル | 3億7,770万ドル |
MARAの純損失には、3億4,300万ドル(約543億円)のデジタル資産評価損が含まれる。四半期末のBTC価格は58,524ドル(約927万円)で、前年同期から45%下落した。
クリーンスパークもBTCの評価損1億1,625万ドル(約184億円)を費用に計上し、担保として差し入れたBTCについても1,651万ドル(約26億円)の損失を計上している。同社は会計基準に沿い、これらを調整後EBITDAから除外していないと注記した。
MARAの採掘実績は伸びている。稼働ハッシュレートは70.3EH/sで22%増、採掘量2,422BTC、獲得ブロックは700で1%増加した。ペタハッシュ当たりの日次コストも27.7ドルへ4%改善している。一方、1BTCを採掘するために購入した電力コストは38,690ドル(約613万円)と、前年同期の33,735ドルから悪化した。
AI転換の進捗には差がある
クリーンスパークはジョージア州サンダースビルで、期間20年・総額66億ドル(約1兆454億円)のトリプルネット・リース契約を締結したと発表した。テナントは高い投資適格格付けを持つ企業としている。長納期の機材はすべて発注と前払いを終え、想定していた自己資本部分の拠出も完了したという。
同社は米国内で1.8GWを超える電力・土地・データセンターを保有すると説明する。シュルツ会長兼CEOは、多角化したデジタルインフラ基盤への転換を進めていると述べた。
MARA側は、ロング・リッジ買収がFERC(米連邦エネルギー規制委員会)の承認待ちの状態にある。四半期末後にはテキサス州マタゴーダ郡で最大2GWの用地権益を取得した。ERCOTと系統連系の承認を条件に、電力ポートフォリオは最大4.8GWまで拡大する見込みとしている。
ただしリース契約の署名はまだない。MARAはスターウッドと組んで複数の拠点で交渉を進めており、年内に少なくとも1件の署名ができると確信していると記載した。ティール会長兼CEOは、AIを制約するのはもはや資本ではなく電力だとの認識を示している。
資金調達はBTC担保融資が軸に
MARAは四半期末後、コインベースとツー・プライムからBTCを担保に総額6億ドル(約950億円)の与信枠を設定した。加重平均の調達コストは7.56%。既存の1億5,000万ドル(約238億円)の枠も借り換えて統合し、ロング・リッジ買収の現金対価に充てる。
希薄化を伴わない資金源としてBTC準備を活用した形だ。四半期中のBTC購入はなく、2,213BTCを平均73,078ドルで売却している。
期末のBTC保有は35,577枚で29%減った。うち9,270枚を貸し出しまたは担保に差し入れており、4,742枚の貸出からは430万ドル(約6億8,000万円)の金利収入を得た。
クリーンスパークの6月末の現金は2億260万ドル(約321億円)、BTC保有額は8億1,490万ドル(約1,291億円)。長期負債は18億ドル(約2,851億円)に達し、総資産27億ドル(約4,277億円)に対して株主資本は8億ドル(約1,267億円)にとどまる。
ヴェッキアレリ社長兼CFOは、BTCマイニングの採算環境が厳しいなかでも、希少な系統連系済みの電力資産と複数の商業化経路を持ち、インフラの選択肢を持続的なキャッシュフローへ転換できる立場にあると述べた。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.4円)


