分散型デリバティブ取引所のサトリ・ファイナンスは17日、公式Xで運営を終了すると発表した。同チームは、長期にわたる厳しい市場環境により、プラットフォームの運営を続けることが財務的に困難になったと説明している。
サトリ・ファイナンスは2022年5月、ポリチェーン・キャピタルが主導するシードラウンドで1,000万ドルを調達していた。コインベース・ベンチャーズやジャンプ・クリプトといった著名投資家も名を連ねており、有力VCの支援を受けたプロジェクトでも事業継続が難しかった形だ。
出金・ポジション解消期間は7月16日まで
サトリ・ファイナンスは移行期間中もユーザー資産は安全であり、ユーザー自身の管理下にあると強調した。今回の通知はユーザーが事前に準備し、円滑に出金できるようにするためのものだとしている。
投稿によると、出金およびポジション解消の期間は2026年6月16日23時59分(UTC)から7月16日23時59分(UTC)まで設けられるという。サトリ・ファイナンスは、期間中にオープンポジションを閉じ、資産を出金するようユーザーに呼びかけている。
また、同チームは出金およびポジション解消期間が終了すると、プラットフォームは稼働しなくなると説明。その後は、プラットフォーム上に残った資産を出金できなくなる可能性があるとして、ユーザーに早めに出金対応するよう求めている。
執筆時点のデファイラマのデータでは、サトリ・ファイナンスの預け入れ総資産(TVL)は約118万ドル(約1.9億円)となっている。2024年9月のピーク以降、右肩下がりでTVLが減少してきた形だ。こうしたTVLの推移は、運営側が説明する厳しい事業環境をうかがわせる要素のひとつと言えるだろう。

一部ユーザーからはアクセスや出金をめぐる不安の声も
一方、一部ユーザーからは終了理由やこれまでの運営姿勢に対する不満が寄せられている。「市場環境が厳しい」という説明を揶揄する投稿のほか、エアドロップへの期待を長く示してきたことへの批判の声が見られた。
また、実際の出金手続きをめぐる不安も投稿されている。一部ユーザーは『イーサリアム上でしか出金できない』とXで指摘しており、複数チェーンに対応していたサトリで他のチェーンに資産を置くユーザーが円滑に引き出せるかが懸念点となっている。
サトリ・ファイナンスの終了は、現在の市場環境下で小規模プロジェクトが収益性を維持する難しさを示す事例となった。今後同様のプロジェクトにおいてもTVLや収益基盤、ユーザー対応の持続性がより厳しく見られることになりそうだ。
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