ブラジル連邦警察は23日、暗号資産(仮想通貨)を扱う違法な両替業者で資産を隠していた疑いのある国際犯罪組織を対象に「オペレーション・コモディティ」を実施した。発表によると、9人が逮捕され、裁判所は捜査対象の個人・法人に対し、最大10億レアル(約320億円)の資産差し押さえと凍結を命じたという。
暗号資産の種類や取引経路は明らかにされず
今回の捜査では、サンパウロ州など4州で13件の予防拘禁令状と44件の捜索・押収令状が執行された。犯罪組織は2021年以降、約6.5トンのコカインを欧州へ輸送した疑いが持たれている。
コカインは税関検査を回避するため、コーヒーやセメントなどの袋に隠されていたほか、物質を化学的に変化させる手法も使われたとされる。
また、同組織は物流面だけでなく、資金面でも複数の手法を使っていた疑いがある。数十億レアル規模の資金を動かしていたとされ、資産の所在を隠すため、ペーパーカンパニーや不動産のほか、暗号資産を扱う違法な両替業者も利用していたという。
ただし、今回の発表では使用された暗号資産の種類や取引額、関連ウォレット、取引所などの詳細は明らかにされていない。暗号資産が具体的にどのような経路で資産隠しに使われたのかも、現時点では不明だ。
なお、ブラジル連邦警察は3日にも、暗号資産などを使った国際麻薬取引の資金洗浄を捜査する「オペレーション・エクスチェンジ」を実施している。同事件では、暗号資産を含む最大104億レアル(約3,320億円)の財産の差し押さえが命じられた。
相次ぐ摘発を受け、暗号資産を組み込んだ違法な資金移動の実態解明が、ブラジル当局の直近の焦点となっている。今後、資金経路や関係者の広がりがどこまで明らかになるかに注目したい。
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