米資産運用会社のグレースケールは20日、米証券取引委員会(SEC)に「Grayscale Worldcoin ETF」の登録届出書(S-1)を提出した。ワールドネットワークのネイティブトークンWLD
WLDを直接保有する現物型ファンドで、承認されれば米ナスダックにティッカー「GWLD」で上場する。
届出書によると、ファンドはパッシブ型の投資商品として設計され、1株当たりの価値が、信託の保有するWLDの価値から経費や負債を差し引いた額を反映することを目指す。株式の価値はインデックス価格を参照して算出される。
BNYメロンとBitGoが管理体制に
信託は10日にデラウェア州の法定信託として設立されており、わずか10日後の届出となった。名義書換代理人はバンク・オブ・ニューヨーク・メロン、WLDのカストディアンはビットゴー・バンク・アンド・トラストが務める。
株式の設定・償還は1万株単位のバスケットで行い、WLDの現物または流動性プロバイダーを介した現金注文に対応する。一方、管理手数料やシード投資額などは記載されておらず、今後の修正提出で補完される見通しだ。
虹彩スキャンの「Orb」で知られるワールドコイン
WLDは、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏らが共同創業したデジタルID・金融ネットワーク「World Network」の独自トークンだ。虹彩をスキャンする球体装置「Orb(オーブ)」で人間であることを証明する「World ID」を中核に、World AppやイーサリアムのL2であるWorld Chainなどで構成される。
届出書によると、6月30日時点でWLDの流通供給量は約35億枚、時価総額は約14億ドル、24時間の取引高は約1億3,510万ドルだった。時価総額はCoinMarketCap基準で41位となっている。
リスクも明記、承認はこれから
届出書はリスク要因として、World Chainのシーケンサーが集中管理されている点や価格変動の大きさ、WLDや関連取引が証券と認定される可能性を挙げた。規制上の不利な判断が下された場合、信託が終了する可能性にも言及している。
発表を受けてWLDは一時4%前後上昇し、0.38ドル近辺で取引された。ただし市場データでは、2024年3月に付けた過去最高値11.80ドルを約97%下回る水準にとどまる。

グレースケールは2024年1月にビットコイン投資信託(GBTC)を現物ETFへ転換して以降、ソラナやドージコインなどへ商品ラインアップを広げてきた。今回の申請はその拡大路線の最新の一手となるが、上場にはSECの審査とナスダックでの手続きの完了が必要で、実現時期は未定だ。
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