東証プライム市場に上場する株式会社gumi(3903)は28日、暗号資産(仮想通貨)運用ファンド「SBI Crypto Fund Ⅰ」の運営を2026年8月1日から開始すると発表した。100%子会社の株式会社gC Labsを通じ、SBIファイナンシャルサービシーズと共同で組成したものだ。
ファンド規模は30億円程度、存続期間は3年
投資形態は匿名組合、募集形式は私募で、ファンド規模は30億円程度。存続期間は3年としている。
営業者は上場暗号資産の運用等を手がける合同会社SBI Crypto Fundで、出資比率はSBIファイナンシャルサービシーズが51%、gC Labsが49%。ただしこの比率は、ファンド本体ではなく営業者法人に対するものだ。
ファンドには別途、趣旨に賛同した大和証券グループ本社を含む複数の投資家が出資する。gumiはこれを「共創型暗号資産運用ファンド」と位置づけた。出資額や他の投資家の名称は公表されていない。
運用対象はビットコイン
BTCほか主要アルトコイン等の上場暗号資産が中心となる。単純な保有にとどまらず、ステーキング・リバランス・ヘッジの各戦略を総合的に活用する方針を示した。
当初は2025年の運用開始を予定、1年近く後ろ倒しに
適時開示によると、本ファンドは2025年からの運用開始に向けて組成と準備が進められてきた。暗号資産市場の動向を見極めながら組成のタイミングを検討した結果、2026年8月1日からの運用開始となったという。なおこの経緯は、同日配信されたプレスリリース版には記載されていない。
gumi本体も暗号資産を保有している。JinaCoinの独自集計では、同社のBTC保有量は80 BTC(評価額約8.4億円)で国内上場企業10位。今回のファンドはその3倍を超える規模となる。

gumiはネオクリプト事業として、XRPを中心とした暗号資産の保有・積極運用に加え、Hinode Technologiesにおけるポートフォリオ運用やシステム開発事業を展開しており、ファンド事業もその主軸のひとつに位置づけている。
国内ETF解禁を見据えたデータ蓄積が狙い
ファンドのミッションは「web3業界の先端領域への投資及び流動性提供を通じて、暗号資産市場と日本企業の橋渡しをする」こと。gumiは日本国内における暗号資産ETFの解禁も視野に入れ、運用実績とデータを蓄積することで市場形成を主導する立場の確立を目指すとしている。
制度面は動き出したところだ。暗号資産の規制を資金決済法から金融商品取引法へ移管する改正法が7月15日に成立し、2027年中にも施行される見通し。ETFは、金融庁が2025年12月に公表した税制改正大綱の主要項目で、投信法の施行令改正を前提に組成可能と明記された。
協業領域として挙げたのは3つだ。伝統的金融のセキュリティ・コンプライアンス体制と暗号資産の運用ノウハウの融合、将来の商品審査や監査に耐えうる運用実績・ロジックの蓄積、そして投資信託等の運用商品においてシャープレシオの向上を目的とした暗号資産組入れの共同研究を進めるとしている。
なお本ファンドは私募の匿名組合で、一般投資家が購入できる商品ではない。gumiは今回の発表について、将来の運用成果を示唆・保証するものではないと注記している。
※BTC保有データはJinaCoin独自集計、2026年7月29日8時49分時点



