ビットコイン(BTC)財務戦略を推進するメタプラネット(3350)のCEO、サイモン・ジェロヴィッチ氏は26日、X(旧ツイッター)でビットコイン
BTCの保有を継続する姿勢を改めて示した。同氏は、保有を手放す日本企業が相次ぐ現状に触れつつ、自社は異なる立場にあると強調した。
「ビットコインへの確信は揺らいでいない」
ジェロヴィッチ氏は投稿で、かつてビットコインを保有していた日本の上場企業の中に、最近になって手放す決断をした企業も少なくないと指摘した。そのうえで「メタプラネットは違う」と述べている。
同氏は、自社がビットコインを土台に据え、その上に複数の事業を築いていると説明した。株主がこのビジョンを支持してきたのは資産を信じているからであり、自分たちも同じだとする。
投稿は「ビットコインへの確信は、揺らいでいない」と締めくくられている。これらはいずれも同氏自身の見解であり、企業名を名指しした言及はない。
コンヴァノ全量売却、海外でも撤退の波
発言の背景には、ビットコインを財務準備資産として保有してきた企業が、保有の清算や縮小に転じる動きの広がりがある。ビットコインは2025年10月に付けた最高値12万6,000ドル台からほぼ半値の6万5,000ドル前後まで下落しており、各社の戦略見直しを促している。
国内では7月24日、ネイルサロン「FASTNAIL(ファストネイル)」を展開するコンヴァノ(6574)が、グループ保有の暗号資産を全量売却する方針を決定したと発表した。対象の帳簿価額は3月末時点で約87億円にのぼる。
関連:コンヴァノ、保有ビットコインを全量売却へ──87億円分を3か月以内に処分
海外の動きはさらに顕著だ。暗号資産運用会社ヴァンエックのマシュー・シーゲル氏は7月23日、蓄積戦略を放棄・縮小したデジタル・アセット・トレジャリー(DAT)企業を少なくとも20社リスト化し、うち9社を完全撤退に分類した。
関連:ビットコインを手放すDAT企業が相次ぐ──ヴァンエックが撤退・縮小を分類
英サツマ・テクノロジーは7月21日の株主投票で、保有する668BTC全量の清算と資本返還、上場廃止を承認している。
DATモデルを開拓した米ストラテジー(旧マイクロストラテジー)も6月、同モデルへの転換後で初めてビットコインの一部を売却し、最大限の保有を続けるとしてきた従来方針を転換した。
保有43,000BTCで世界3位、株価はBTC連動で続落
一方のメタプラネットは、7月2日時点でビットコイン43,000BTCを保有する。BitcoinTreasuriesの集計では、米ストラテジー、トゥエンティワン・キャピタルに次ぐ世界3位の上場企業保有者だ。累計取得額は約6,592億円、平均取得単価は1BTCあたり約1,533万円となっている。
同社は2026年末までに10万BTC、2027年末までに21万BTCの保有を目標に掲げ、四半期ごとの積み増しを続けている。
ただし、ビットコイン価格との連動性が高い同社株は下落局面にある。7月24日には、日経平均が1,894円安となる全面安の地合いに連れ安し、株価は前日比13円安の226円(-5.44%)と2営業日続落した。足元では223円で推移している。
JinaCoinの集計によると、7月26日時点で同社のBTC評価額は4,543.6億円、未実現損益はマイナス2,049億円(-31.1%)の含み損となっている。

時価総額が保有BTC評価額の何倍かを示すmNAVは0.63倍と、1倍を下回る。強気の姿勢を崩さない経営陣に対し、市場が保有BTC価値を下回る値付けをしているという構図が、足元では鮮明になっている。
関連:メタプラネットCEO「BTC保有企業は極少数」──誤解される覚悟が必要
関連:ビットコイン保有上場企業ランキング【日本】
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=163.81円)



