暗号資産(仮想通貨)デリバティブのプラットフォームを手がけるtrade.xyzは26日、分散型取引所(DEX)ハイパーリキッド上に、ソフトバンクグループ株を対象とするパーペチュアル取引「SOFTBANK-USDC」を上場した。10倍レバレッジに対応し、24時間365日の取引ができるとしている。
株式の現物ではなくデリバティブ

ここで重要なのは、商品の性質である。
このSOFTBANKは、東京証券取引所に上場するソフトバンクグループ(証券コード9984)の普通株1株の価値を追跡する。オラクル(価格参照の仕組み)が、原資産である日本株の円建て価格を、その時点のドル円レートでドルに換算する。つまりソフトバンク株に連動するデリバティブであり、株式そのものの現物取引ではない。
ソフトバンクグループ自身がこの商品に関与しているわけでもない。第三者であるtrade.xyzが、同社株を参照する取引市場を独自に設けた形である。
取引画面には、低流動性・高ボラティリティ・清算リスクの増大に注意するよう警告が表示されている。10倍のレバレッジをかけられるデリバティブであり、価格の急変動で損失が膨らみやすい。実際、上場直後の24時間取引高は約14万ドルにとどまり、市場の厚みは限られている。
日本株にも広がるHIP-3市場
今回の上場を支えるのが、ハイパーリキッドの「HIP-3」という仕組みだ。2025年10月に稼働したもので、50万HYPE(執筆時点で約50億円相当)をステークすれば、誰でも独自のパーペチュアル市場を展開できる。市場の選定やオラクル、レバレッジの上限などは、展開する側が設定する。
trade.xyzは、ハイパーリキッドのトークン化部門が構築したHIP-3の最大手で、建玉(OI)の約9割を占める。これまで米国株(テスラ、アップル、エヌビディアなど)やナスダック指数、金・銀・原油といった商品のパーペチュアルを24時間提供してきた。
その対象が、日本株にも広がっている。trade.xyzは数日前に、東証に新規上場したばかりのキオクシアホールディングスのパーペチュアルも上場しており、今回のソフトバンクはその流れに続くものだ。伝統的な株式市場の銘柄を、暗号資産の基盤で24時間取引できるようにする動きが、日本企業にも及び始めている。
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