暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスは13日、スペースX連動パーペチュアル先物「SPCX/USDT」が、取引高でビットコイン・パーペチュアルに次ぐ、同社で2番目に取引される商品になったと発表した。同社によると、プレIPOからナスダック上場後までの累計取引高は90億ドル(約1.4兆円)を上回ったという。
なお、執筆時点でコイングラスが提供するデータでは、SPCX/USDTの24時間取引量は48.9億ドル(約7,840億円)となっており、全通貨ペア中3位に位置。HYPEやSOLなどの主要アルトコインの取引量を上回っている。

OIは約26億円に、CEX・DEX全体でバイナンスが主導
バイナンスはスペースXデリバティブ取引において、中央集権型取引所(CEX)と分散型取引所(DEX)を含む市場全体で60%超のシェアを獲得したと説明している。SPCX/USDTの未決済建玉(OI、オープンインタレスト)は1億6,722万ドル(約268億円)に達し、同社はCEX・DEX全体で同商品のオープンインタレストを主導していると強調した。
バイナンスのスポット・デリバティブ事業責任者シュンイェット・ジャン氏は、スペースXの上場が世界的に注目された市場イベントだったとしたうえで、「同社の商品設計と流動性への需要を示した」と述べた。バイナンスは現在、プレIPO先物や伝統金融先物、トークン化証券を提供しており、暗号資産のみにとらわれない投資機会を提供できる点も強調している。
スペースX関連デリバティブ、取引所をまたいで需要拡大
SPCXをめぐっては、ハイパーリキッド上のHIP-3市場でも取引高が急増していた。ザ・ブロックのデータでは、スペースX上場と重なる12日のHIP-3全体の出来高約46.2億ドル(約7,400億円)のうち、SPCXが14億ドル(約2,200億円)と約3割を占めたことが示されている。
また、バイナンス以外の主要CEXでもSPCX取引が活発化。OKXでは執筆時点で15.9億ドル(約2,550億円)の出来高で3位に表示され、バイビットでは1億4,747万ドル(約236億円)の出来高で10位に食い込んでいる。スペースX関連デリバティブの流動性は取引所をまたいで拡大している状況だ。
なお、スペースX上場への注目はイーロン・マスク氏の資産評価にも表れている。執筆時点におけるフォーブスのランキングでは、同氏の純資産は1.3兆ドル(約208兆円)と表示され、前営業日比で429億ドル(約6.9兆円)、3.34%増加。ラリー・ペイジ氏やジェフ・ベゾス氏らを大きく上回り、上場への関心の高さを示す材料となっている。
今後は、スペースX上場をきっかけに高まった取引需要がどのように推移していくのかが焦点となる。取引高の継続が確認されれば、暗号資産市場が株式市場の大型イベントを取り込む動きとして注目を集め続けるかもしれない。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=160.3円)



