米国のドナルド・トランプ大統領は28日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で米国が「世界の暗号資産(仮想通貨)の首都」になったと宣言した。米証券取引委員会(SEC)の前委員長ゲイリー・ゲンスラー氏らの規制路線を「反クリプト」と批判し、自身のリーダーシップがそれを「救った」と主張している。
「反クリプト」路線を批判、ビルダーや起業家の米国回帰を強調
トランプ氏は「ビルダーや起業家たちが本来いるべき場所であるアメリカへ戻ってきている」と強調し、暗号資産に否定的な勢力から覆されることのない「未来に耐えうるデジタル資産市場構造」を法制化する意向を示した。投稿は「トランプは決して暗号資産を見捨てない」という言葉で締めくくられている。
なお、トランプ氏は前日の27日の投稿で、米国商品先物取引委員会(CFTC)の予測市場に対する独占的権限の維持を「極めて重要」とし、マイク・セリグ委員長の仕事ぶりを称賛した。加えて「他の国々が米国の暗号資産の首都としての地位を奪おうとしている」と警戒感を示しており、「守らなければならない主要産業だ」と強調している。
大統領令で規制見直しを指示、デジタル資産事業者の金融アクセス改善へ
強気な発言の背景には、トランプ氏が今月19日に署名した大統領令「金融技術イノベーションの規制枠組みへの統合」があるとみられる。同令はフィンテック企業への過度な参入障壁の撤廃と、既存の金融機関・連邦規制当局との協力促進を政策方針の柱に据えている。
同令では各連邦金融規制当局に対して、署名から90日以内に既存の規制やガイダンスの見直しを要求。180日以内にイノベーション促進に向けた具体的な措置を講じるよう定めている。
また、米連邦準備制度理事会(FRB)に対しては、デジタル資産関連事業者を含む非銀行金融会社などが連邦準備銀行の決済口座や決済サービスにアクセスできるようにするための法的・規制的枠組みの包括的な評価を要請。120日以内に大統領への報告書を提出するよう求めている。
一連の発言や大統領令は、トランプ政権が暗号資産・フィンテック分野を国家戦略上の重要産業と明確に位置付け、制度的な基盤の整備を本格化させていることを示している。デジタル資産市場構造の法制化がどのような形で具体化するかが、今後の焦点となりそうだ。
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