矢田産業株式会社(本社:香川県三豊市)と喜和産業株式会社(本社:東京都港区)は13日、日本円ステーブルコイン「JPYC(ジェイピーワイシー)」による決済に対応したゴルフボール貸出システムを開発し、7月10日からゴルフ練習場「鳥坂GC」(香川県善通寺市)で運用を開始したと発表した。ゴルフ練習場のボール貸出機へのステーブルコイン決済の導入は、国内初の取り組みとみられる(両社調べ)。
QRコードを読み取り250JPYCで60球
利用者は、貸出機に掲示されたQRコードをスマートフォンのウォレットアプリで読み取り、250円分のJPYCを支払うだけで、ボール60球を受け取れる。現金やプリペイドカード、専用アプリのインストールは不要だ。
決済基盤にはブロックチェーンのPolygon(ポリゴン)を用いる。ブロックチェーン上で支払いが確認されると、貸出機が自動的にボールを排出する仕組みで、支払いから排出までの所要時間は約20〜40秒とされる。対応ウォレットはメタマスクなど、ポリゴン上のJPYCに対応した各種アプリだ。
店舗側の利点として、両社は集金・釣銭管理が不要になる点を挙げている。ブロックチェーン上の取引記録をシステムが直接監視することで、売上と入金を1件単位で照合できるためだ。停電や通信障害の後も、稼働停止中の支払いを遡って自動処理する設計で、支払いの取りこぼしを防ぐという。
背景には、ステーブルコインの実店舗決済が広がりつつある状況がある。2025年10月にJPYCが資金移動業者による日本円ステーブルコインとして国内で初めて正式に発行されて以降、実店舗での活用の動きが加速している。
両社は、無人運営が基本のゴルフ練習場において、現金の管理・回収コストの削減とキャッシュレス化のニーズに応えるために本システムを開発したとしている。今後は対応商品や設置場所の拡大に加え、他の無人販売機への展開も検討する。
なお、JPYC株式会社は本リリースの発行元ではない。JPYCは1JPYC=1円で価値が固定され、いつでも日本円に償還できる電子決済手段で、Polygonなど複数のブロックチェーンに対応している。



