ノンカストディアル・ウォレットのPhantom(ファントム)と、分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドへのアクセス拡大を推進する擁護団体Hyperliquid Policy Center(ハイパーリキッド・ポリシー・センター、HPC)は9日、米商品先物取引委員会(CFTC)に共同で意見書を提出したと発表した。CFTCが6月18日に公表した情報提供依頼(RFI)への回答で、フィンテック企業の市場参入を妨げる規制の見直しを求めている。
「ソフトウェア開発」と「金融サービス」の線引きを要望
意見書は、CFTC書記官のクリストファー・カークパトリック宛てに提出された。背景には、現行のCFTC規制が「仲介業者が顧客の注文と資金を管理する階層型・カストディ型の市場構造」を前提としている点への問題意識がある。
両社は、オンチェーン技術が顧客同士のP2P(ピアツーピア)取引を仲介なしで可能にすると指摘。仲介にはフロントランニングや資金の紛失・盗難といったリスクが伴うとして、規制を見直すべきだと主張している。
具体的な要望は3点だ。第1に、オンチェーン・プロトコルのソフトウェアを開発・寄与するだけでは、CFTCへの登録義務や商品取引所法(CEA)上の勧誘・注文受付などに該当しないことの確認。第2に、既存の登録業者がブロックチェーン基盤を使って規制業務を遂行できるようにするガイダンスの発行。第3に、2026年3月にファントムへ出されたノーアクションレターの成文化である。
3月のノーアクションレター(CFTC書簡No.26-09)は、ノンカストディアルなウォレット事業者が単にアクセス手段を提供するだけの場合、紹介ブローカー(IB)としての登録を免除するとした判断だ。両社は、この機能分析をルール化し、同様の事業者すべてに適用するよう求めている。
米国の個人がオンチェーン取引に接続できる可能性
ファントムはハイパーリキッドを自社インターフェースに統合しているが、この機能は現在、米国ユーザーには提供されていない。ハイパーリキッドは、デリバティブ取引を主体とする分散型のレイヤー1ブロックチェーンだ。
米国ではこれまで、規制の不透明さから開発を海外(オフショア)で進める動きが多かった。今回の要望が通れば、米国の個人トレーダーが規制対象のチャネルを通じて、ハイパーリキッドのようなオンチェーン・デリバティブ市場に初めて接続できる可能性がある。
CFTCでは2025年12月、暗号資産に前向きとされるマイケル・セリグ氏が第16代委員長に就任している。今回の意見書に対しCFTCがどのような対応を示すかが、今後の焦点となる。
なお、HYPE
HYPEの価格は執筆時点で約67.5ドル(約1万960円)で、過去24時間で約0.9%の上昇にとどまり、目立った反応は見られていない。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=162.37円)



