SBIグループが月内にも、利用者が保有する円建てステーブルコインを貸し出して運用益を受け取れるサービスを始めることが分かった。日本経済新聞が13日に報じた。円建てステーブルコインを使ったこの種のサービスとしては、国内で初めての取り組みとなる。
年率3%の賃借料、両替手数料はゼロ
対象となるのは、SBIグループが発行する信託型の円建てステーブルコイン「JPYSC」だ。同社は6月、信託型のJPYSCを国内で初めて発行していた。
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今回のサービスでは、傘下の暗号資産(仮想通貨)交換業者であるSBI VCトレードが、利用者から借り受けたJPYSCをビットコイン(BTC)などの暗号資産や差金決済取引(CFD)で運用する。まず期間3カ月の定期型で始め、年率3%の賃借料を設定するという。
利用者が現金をJPYSCに両替する際の手数料はゼロとする。賃借料の水準は、元本が保証される銀行預金の利回りと比べて高くなる。一方、賃借料は税務上、雑所得として原則、総合課税の対象となる。
SBIグループは将来的に、傘下の証券・銀行の口座と連結させることも検討している。
同グループのSBI新生銀行は2025年9月、SBI証券の口座と連携し、株式や投資信託の買い付け資金を銀行口座で直接管理できる「SBIハイパー預金」を始めた。同様にSBI VCトレードの口座を連結できれば、預金・証券・暗号資産を単一の口座で管理できるようになるとしている。
JPYSCをめぐっては、実店舗での決済実証やVisaカードへの搭載など、実用化に向けた動きが相次いでいる。今回の貸し出しサービスは、円建てステーブルコインを「運用」の面でも活用する取り組みとなる。
【追記】正式名称は「JPYSCレンディング」、7月16日申込み開始
(2026年7月13日 追記)
SBI VCトレードは7月13日、本サービスの詳細を正式に発表した。サービス名称は「JPYSCレンディング」で、申込みの受付を7月16日に開始し、実際のレンディングは7月23日に始まる。信託型ステーブルコインのレンディングサービスとしては国内初としている(同社調べ)。
当初の募集は、サービス開始を記念して12週間満期・年率3%で提供する。通常時は12週間満期で年率1〜3%程度を予定しており、市場環境に応じて変動するほか、状況により新規募集を停止する場合もあるという。同社は国内で唯一、一般の利用者向けにステーブルコインの流通・取引を扱える電子決済手段等取引業者で、2026年3月には米ドル建てステーブルコイン「USDC」のレンディングを先行して開始していた。
一方、利用にあたっては留意点もある。JPYSCレンディングは円預金ではなく、預金保険制度の対象外だ。貸出期間中の中途解約は原則としてできない。また、SBI VCトレードが利用者から借り受けたJPYSCは資金決済法上の分別管理の対象外となるため、同社が破綻した場合には、貸し出したJPYSCの全部または一部の返還を受けられないリスクがある。
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