国内暗号資産(仮想通貨)取引所のビットフライヤーは6月30日、欧州と米国で暗号資産事業の提供体制を拡大することを明らかにした。欧州子会社のビットフライヤー・ヨーロッパは、EU暗号資産規制「MiCA」に基づく暗号資産サービス提供者(CASP)ライセンスを取得。米国子会社のビットフライヤーUSAは、7月6日から米ウェストバージニア州で暗号資産取引サービスを開始する。
EU27カ国で越境サービス提供へ
ビットフライヤー・ヨーロッパは、ルクセンブルクの金融監督当局「CSSF」から、MiCAに基づくCASPとしての認可を取得した。認可は6月26日付で取得し、同日から有効となっている。
これにより同社は、従来の仮想資産サービス提供者(VASP)から、EU加盟27カ国全域を対象とするMiCA下のCASPへ移行する。EU域内でパスポート制度を活用した越境サービスの提供が可能になる。ビットフライヤーによると、日本発の暗号資産取引所としてEU規制下でのサービス提供が可能になるのは初めてだという。
ビットフライヤー・ホールディングスCEOである加納裕三氏は今回の認可について、「日本で培ってきた規制遵守とセキュリティへの姿勢が、欧州の規制当局でも通用することを示すものだ」と述べた。なお、同氏は6月30日付けで一般社団法人日本暗号資産等取引業協会(JVCEA)の理事に就任している。
米国では49州とワシントンD.C.にサービス提供拡大
米国では、ビットフライヤーUSAが7月6日からウェストバージニア州の居住者向けに暗号資産取引サービスを開始する。同日から、同州居住者の口座開設と顧客オンボーディングの受付を始める予定だ。
今回のサービス開始により、ビットフライヤーUSAの提供エリアは米国49州およびワシントンD.C.に拡大。未提供州はネバダ州のみとなる。なお、同社は2026年2月にウェストバージニア州の送金業ライセンス取得を済ませている。
ウェストバージニア州の利用者は、ビットフライヤーUSAを通じて暗号資産の購入・売却・取引等が可能になる。これらに加え、「ライトニング・エクスチェンジ」による板取引や高度な注文機能、API接続にも対応予定だ。
ビットフライヤーは、日本・米国・欧州で規制当局の監督下にある事業基盤を強化した格好だ。今後、欧州でのMiCA下の運用や米国で残るネバダ州への展開といった同社の動向に引き続き注目したい。
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