クレジットカードの決済代行や早期入金サービスを展開していた全東信が、約1,259億円の負債を抱え破産した。実業家のホリエモンこと堀江貴文氏が9日、この件に関する解説動画を公開し、決済システム依存のリスクと、代替手段としての暗号資産(仮想通貨)の可能性に言及している。
決済手段の単一化がもたらす致命的な事業リスク
堀江氏によると、全東信は大手カード会社の加盟店審査に通らない、信用力の低い飲食店などを対象に事業を展開していたという。独自の基準で店舗に決済機能を提供する一方で、その売上代金を手数料と引き換えに早期入金し、資金繰りを支えていた。
同氏はこの仕組みをファクタリングや「給料の前借りサービス」に例え、実質的には高い金利を取る貸金業に近い実態だったと指摘。今回の倒産により、利用店舗は約1ヶ月分の売上が未回収となり、連鎖倒産の危険性があると警鐘を鳴らした。
この事態を受け、堀江氏は特定企業のシステムに依存する危険性を強調。不測の事態による被害を防ぐためにも、単一のサービスに頼るのではなく、複数の決済手段を確保しておくことが事業者にとって重要だと説いている。
審査不要なWeb3決済の実需拡大なるか
既存のクレジットカード審査に通らない店舗が今後決済手段を確保する方法として、同氏は「もうビットコインやJPYCでやるしかないのではないか」と言及。既存金融の基準を満たせない事業者にとって、暗号資産決済が新たな受け皿になる可能性を示唆した。
背景として、パブリックブロックチェーンを利用した暗号資産決済は、特定の中央集権的な業者に依存せず、ピアツーピアでの取引を可能にする特徴がある。特に日本円に連動するJPYCなどのステーブルコインは、価格変動リスクを抑えつつ導入できるため、実用的な代替手段となり得る。
大手カード会社の審査基準を満たせない事業者にとって、決済手段の確保は死活問題である。全東信の破産は既存金融システムの限界を示した。特定の管理者が存在しない暗号資産決済は、信用力に依存しない取引を可能にするため、金融包摂の観点からも今後さらなる実需の拡大が期待できる事例だといえる。
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