ビットコイン保有量が世界最大の米ストラテジー(MSTR)のフォン・リー社長兼CEOは10日、米FOXビジネスの番組「ザ・クレイマン・カウントダウン」に出演し、年内にビットコイン
BTCの買い増しを再開する考えを示した。同社は約7週間にわたり買い増しを止めている。
同社が10日に提出した8-K(臨時報告書)によると、9日時点の保有量は84万447BTCで、平均取得単価は7万5,385ドルだった。
最後の買い増しは6月21日まで、売却は計4回
直近の買い増しは6月22日に開示されたもので、15日から21日に520BTCを平均6万7,068ドルで取得し、保有量は84万7,363BTCとなった。以降、新規の取得は開示されていない。
同社は今年に入り、4度にわたってビットコインを売却している。
初回は5月26日から31日の32BTCで、平均7万7,135ドル、総額250万ドルだった。2022年12月以来の売却で、当時の平均取得単価7万5,699ドルを上回る価格での処分だった。
2回目は6月29日から7月5日の3,588BTCで、約2億1,600万ドル。6月分の優先株配当に充てられた。3回目は27日から8月2日の1,638BTCを平均6万3,957ドルで約1億470万ドル、4回目は3日から9日の1,690BTCを平均6万4,262ドルで1億860万ドル売却している。
4回の合計は6,948BTC、約4億3,180万ドルとなる。代金は優先株の配当支払いと、優先株STRCの買い戻しに充てられた。直近の週にはSTRCを115万2,020株、1億860万ドル分買い戻している。
ドル準備金は14億ドルから46億ドルへ
同社が優先配当と利払いに備えるドル準備金は、6月21日時点の14億ドルから、8月9日時点で46億5,000万ドルまで積み上がった。
3日から9日の週には、普通株MSTRの売却で6億5,310万ドルの手取りを得たが、うち6億5,000万ドルはビットコインではなくドル準備金に回している。
優先株の配当が本業の売上を上回る
背景には資本構成の負担がある。第2四半期の優先株配当は4億70万ドルで、同期の売上高1億2,240万ドルの3倍を超えた。同四半期はビットコインの含み損83億2,000万ドルを計上し、営業損失は83億3,000万ドル、純損失は82億2,000万ドルとなった。
同社はSTRCの配当利率を年12.00%へ引き上げ、額面100ドル近辺での取引回復を目標に掲げる。7月30日の決算発表でマイケル・セイラー会長は、STRCを健全な状態に戻すことが長期的な株主価値につながるとの考えを示した。
買い増しの停止は、ビットコイン価格そのものよりも資金調達の構造に起因している。配当負担が本業の売上を上回る以上、現金は株式売却か保有ビットコインの売却で賄うほかない。年内の再開が実現するかどうかは、STRCが額面に近づき、優先株の発行による資金調達が再び機能するかにかかっている。
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