米証券取引委員会(SEC)のHester Peirce(ヘスター・ピアース)委員は25日(米国時間)、10月2日付で辞任する辞表をXで公表した。暗号資産(仮想通貨)に友好的な姿勢から、業界では「クリプトママ」と呼ばれてきた。辞表は21日付で、ホワイトハウスに宛てたものだ。
辞表で自由と規制のバランスに言及
ピアース氏は辞表の写真に、「T minus 7(あと7日)」という言葉を添えて投稿した。辞表では、SECで国に仕えたことを「職業人生で最大の名誉」だったとしている。
そのうえで、人々が安心して取引できるよう設計された分別ある規制の枠組みの中で、自分と家族にとって最善のものを選ぶ自由を最大限に保つことは、規制当局にとって繊細で、きわめて重要な仕事だと述べた。
辞表は、ポール・アトキンス委員長とマーク・ウエダ委員の指導のもとで、SECの職員がそのバランスを保ち続けると確信している、と結んでいる。辞任の理由には触れていない。
ピアース氏は2018年1月にSECの委員に就任した。2期目の任期は2025年6月に切れていたが、その後も職にとどまっていた。委員になる前には、アトキンス氏が委員を務めていた当時に同氏の顧問を務めた経歴もある。
2025年1月には、SECが新設した暗号資産タスクフォースの責任者に就いた。
米バージニア州のリージェント大学ロースクールは5月、ピアース氏を准教授として迎えると発表している。同大学の発表を伝えた報道によると、着任は11月の予定だ。
辞表の公表と同じ25日、SECの企業財務局は暗号資産の分類に関する新たなFAQを公表し、ピアース氏もXで紹介した。
SECの委員は定員5人だが、米メディアによると現在はアトキンス委員長、ウエダ委員、ピアース委員の3人で、ピアース氏の退任後は2人になる。後任は指名されていない。



