ソラナ、取引の確定時間を12.8秒から0.15秒に短縮へ──まだテスト段階

ソラナ、取引の確定時間を12.8秒から0.15秒に短縮へ──まだテスト段階
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
shoko-koyama
4 Min Read
Highlights
  • ソラナのコンセンサスを置き換える「Alpenglow」は、最終確定を12.8秒から約150ミリ秒へ短縮することを目指す
  • 第1段階のVotorはAgave 4.3に含まれるが、9月24日時点でテストネットでも有効化されていない
  • 投票がトランザクションでなくなるため、ブロックの取引件数とTPSは実態と無関係に大きく下がる

ソラナのコンセンサスを丸ごと置き換えるアップグレード「Alpenglow(アルペングロー)」が、有効化に向けた最終段階に入っている。ソラナ財団の公式ページによると、現在12.8秒かかっている最終確定を約150ミリ秒まで短縮することを目標としており、TowerBFT以来となる初のコンセンサス刷新になる。取引の実行そのものには手を付けず、SVM、取引形式、手数料の仕組みは変わらない。

投票をトランザクションから外す

現行のTowerBFTでは、検証者が投票をトランザクションとして送信する。ブロックが最終確定するのは、その投票が32スロット分、時間にして約12.8秒積み上がった時点だ。

Alpenglowは2段階で展開される。第1段階の「Votor(ボーター)」は投票プロトコルの置き換えで、Agave 4.3に含まれる。検証者は投票をトランザクションではなく直接送り合い、それを集約して証明書にまとめ、1〜2ラウンドでブロックを確定させる。

第1ラウンドで80%以上のステークが承認すれば、そこで確定する。届かない場合は第2ラウンドに進み、60%の閾値で確定か棄却かを決める。悪意ある20%のステークに加え、オフラインの20%まで許容する設計だ。

第2段階の「Rotor(ローター)」は、ブロックをネットワーク全体に広げるTurbineを置き換える。木構造ではなく単一の中継層にすることで遅延を減らす狙いだが、Votorの普及後とされ、日程は決まっていない。

なお、150ミリ秒は最終確定までの想定時間であり、スロット時間ではない。スロット時間の短縮は別のアップグレードで進んでおり、400ミリ秒から200ミリ秒へ段階的に下げる計画だ。

テストネットはまだ有効化されていない

開発元Anzaのフィーチャーゲート一覧を見ると、Alpenglowを定めたSIMD-0326は「テストネット有効化待ち」の欄に置かれている。対象はAgave v4.3.0で、テストネットとデブネットの有効化エポックはいずれも空欄だ。同ページの最終更新は9月22日である。

現在検証が進んでいるのは、コミュニティ用のテストクラスターだ。公式ページは、このクラスターが定期的にオフラインになると明記している。クラスターを落として立ち上げ直す作業そのものが、TowerBFTからAlpenglowへの切り替えの予行演習にあたるためだ。

前提となる作業は、すでにメインネットで済んでいる。投票アカウントでのBLS公開鍵の管理(SIMD-0387)は7月8日、バリデーター参加券(SIMD-0357)は7月22日に有効化された。BLS公開鍵を登録していない運用者は、参加券の対象から外れ、コンセンサスに加われなくなっている。

公式ページが示すメインネットの想定時期は2026年第3四半期だ。9月24日時点でテストネットの有効化も済んでいないため、この目標に収まるかどうかは見通せない。

TPSは「急減」して見える

ソラナ財団は、一般の利用者とアプリの開発者には対応が不要だとしている。取引の署名、送信、承認は今までどおりで、ウォレットもそのまま動く。影響が出るのは、ブロックや投票、最終確定のデータを扱う側だ。

変わること影響
投票がトランザクションでなくなるブロックから投票が消え、取引件数とTPSが大幅に下がる
1スロットに複数の候補ブロックGeyserの各イベントにbank_idが付く。スロット単位のバッファリングは要修正
confirmedとfinalizedが同じ状態に有効化日は影響なし。confirmedは後のリリースで廃止
Proof of Historyがペースを決めなくなるティックがレジャーから消え、スロット内の時間を読めなくなる
Clockのタイムスタンプの取得元が変わる投票の加重中央値から、リーダーが範囲内で設定する方式へ
ソラナ財団の公式ページより作成

このうち、外から見て誤解を招きやすいのが取引件数の変化だ。投票はこれまでブロック内の取引の大きな割合を占めてきた。それが消えるため、数字は急落する。

公式ページは、これが会計上の変化であって処理能力の低下ではないと明記したうえで、更新されていないベンチマークツールはこの変化をネットワーク活動の崩壊として報告するだろうと警告している。ダッシュボードやアラートの基準値は、すべて取り直しが必要になる。

有効化の判定方法も用意された。新しいRPCメソッドgetAgGenesisCertを呼ぶか、solana alpenglow-genesis-infoを実行すると、TowerBFTのままならnullが、移行済みならAlpenglowの最初のブロックの証明書が返る。

クラスターごとに切り替わる時点が異なるため、日付やバージョン文字列ではなく、この応答で判定するよう求めている。

関連:ソラナ(SOL)の今後と将来性は?高騰要因や価格予想を徹底解説
関連:ソラナ財務のDFDV、保有239万SOLへ──優先株で3億ドルの調達枠

関連銘柄:SOLSOL

仮想通貨の最新情報を逃さない!GoogleニュースでJinaCoinをフォロー!

JinaCoinメルマガ開始
Share This Article
仮想通貨歴6年。ニュース記者歴4年。常に仮想通貨ニュースを追う。情報ソースを追究し正しい情報をわかりやすく伝えることに努めている。仮想通貨は下落するたび買い増すタイプで、主にステーキングで資産運用中。
コメントはまだありません

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA