ストラテジー(旧マイクロストラテジー、MSTR)の共同創業者で会長のマイケル・セイラー氏は16日、自身のXに「現代のデジタル資産スタック」と題した5層構造の枠組みを投稿した。ビットコイン(BTC)
BTCを土台に、その上へ資本市場を積み上げて金融インフラを築く構想だ。
セイラー氏の主張の核心は、ビットコイン自体は利回りを生む必要がなく、ステーキングもインフレもプロトコル変更も要らない、という点にある。利回りはビットコインの上に構築する資本構造から生み出すべきで、2,100万枚の供給上限やセルフカストディも維持されると同氏は強調する。
5つの層
スタックは5層から成る。第1層はビットコインそのもので、希少で流動性の高い資本資産「Digital Capital(デジタルキャピタル)」と位置づける。第2層「Digital Credit(デジタルクレジット)」はビットコインを裏付けとする利回り商品、第3層「Digital Money(デジタルマネー)」は安定した価値と利回りを併せ持つ商品だ。

第4層「Digital Yield(デジタルイールド)」はレバレッジや仕組みを用いた高利回り商品で、誰でも持てる預金ではなく投資家向けと位置づける。第5層「Digital Equity(デジタルエクイティ)」は値動きと上振れを引き受ける残余の普通株にあたる。
デジタルマネーは6〜8%の利回りを狙う
中核となるのがデジタルマネーだ。セイラー氏は、年10〜12%程度の利回りを持つデジタルクレジットと、米国短期国債などの現金同等物を組み合わせ、流動性とリスク緩衝を確保した上で6〜8%の利回りを目指す設計だと説明する。ドル建てにするのは、給与や請求、税が今も法定通貨で計算されるためだという。
ただしセイラー氏は、安定した価値はリスクフリーと同義ではないとくぎを刺す。準備資産や流動性、信用構造、情報開示によって安定を保つ設計であり、無条件の保証ではないとした。
ビットコインは変えず、上に積む
枠組みの土台にあるのは「ビットコインはビットコインのまま、世界はその上に築く」という考え方だ。プロトコル変更や基盤層での利回り付与は不要で、革新は管理や証券、決済、資本市場といった上位層で起こすべきだとする。
セイラー氏が例に挙げるSTRCはストラテジーが発行する変動配当型の永久優先株、MSTRは同社の普通株であり、いずれも自社の商品だ。ストラテジーは世界最大の企業ビットコイン保有者で、15日時点の保有量は84万6,842枚に上る。同社は決算資料でもデジタルキャピタルなどの用語を既に用いている。
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