マイケル・セイラー氏率いる米ビットコイン投資企業ストラテジー(旧マイクロストラテジー、MSTR)は8日、6月1日から7日の期間に1,550 BTCを約1億100万ドル(約161億円)で追加購入したと発表した。
発行残枠は8.1兆円相当、今後も続くビットコイン追加購入の巨大な余力
今回の購入単価は1 BTC
BTCあたり約65,332ドル(約1,046万円)で、これにより累計の平均取得価格は1 BTCあたり約75,680ドル(約1,211万円)となった。今回の購入により、同社のビットコイン保有総量は845,256 BTCに達し、時価評価額は約8.6兆円にのぼる。
今回の購入には、同社の随時売出しプログラム(ATM)を通じた普通株式(クラスA普通株)約140万株の売却により得られた、約1.8億ドル(約288億円)の純収入が充てられた。
また同社は、株式売却で得た資金を活用し、米ドル準備金を1億ドル追加して総額10億ドル(約1,601億円)に増強することも発表した。この米ドル準備金は、ストラテジー社の優先株の配当⾦および未払い債務の利息の⽀払いを⽀援することを⽬的としている。
同社は3月下旬に資金調達計画を再編し、調達可能額を従来の約341億ドル(約5.3兆円)から大幅に拡大した。6月7日時点で約512億ドル(約8.1兆円)相当の発行枠を残しており、今後も同様の手法でビットコインを追加購入する余力がある。発行残枠は以下の通りだ 。
- 普通株:約259億ドル(約4.1兆円)
- STRC:約175億ドル(約2.8兆円)
- STRD:約40億ドル(約6,403億円)
- STRK:約21億ドル(約3,361億円)
- STRF:約16億ドル(約2,561億円)
異例の売却から再び強気姿勢へ
今回の購入は、5月末に配当目的で32 BTCを売却した同社がビットコイン・トレジャリー戦略を再開したことを意味する。32 BTCは同社の保有量のの0.004%に過ぎないが、同社が掲げてきた「絶対に売らない」方針に反し市場の動揺を招いた。
発表前後、ビットコインは一時6万ドルを割る急落となり、同社株価も大幅下落。この動揺から、CNBCの著名司会者ジム・クレイマー氏が「セイラー氏がビットコインを殺した」と非難する事態となった。
しかしオンチェーン分析企業CryptoQuant(クリプト・クォント)のキCEOはこれに反論。過去2年で124万BTCを手放した大口保有者の売りと、今回の32 BTCの売却は比較できないと指摘し、極端な非難を一蹴した。
さらに、同社の買いがなければビットコインは2万2,000ドルまで下落していたと分析。「デススパイラル論は誇張で、価格維持への貢献を市場はもっと評価すべきだ」と彼の戦略を強く擁護した。
市場の一部は32 BTCの売却に過剰反応したが、今回の1,550 BTCの買い増しは同社の蓄積戦略が不変であることを物語っている。残された約8.1兆円相当の発行枠は、今後ビットコイン市場が下落した際の大規模な買い支え原資として、引き続き強い下値支持線として機能するだろう。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=160.1円、1 BTC=10,197,981円)



