東証プライム上場のゲーム企業gumi(グミ、3903)は12日、2026年4月期の決算説明資料を公表した。暗号資産(仮想通貨)関連の事業を「ネオクリプト事業」として再編したうえで、保有する暗号資産を原則XRP(リップル)へ一本化し、日本国内最大のXRP
rupple保有・運用事業者を目指す方針を明らかにした。
暗号資産をXRPへ集中、国内最大の保有・運用事業者を目指す

gumiはこれまで、ビットコイン(BTC)約80枚を含む複数の暗号資産を保有し、ステーキングを中心に運用してきた。決算説明資料では、マーケット悪化により利回りが大幅に低下し、現行モデルでは十分な収益を確保できない構造になっていたと説明している。
新たな方針では、gumi本体について原則XRPへの一本化を進める。2026年4月末時点でグループが保有する約140億円規模の暗号資産を、順次XRPへの変換および新規取得によって集約していく。「分散」から「高流動性資産への集中」へと運用方針を転換し、運用効率の向上を図る狙いだ。
運用面では、XRPを現物保有しながら、将来一定の価格で買う権利(コールオプション)を売却して継続的なオプション料を得る「カバードコール」戦略を導入する。獲得したプレミアム収入は価格下落時のクッションとしても機能し、単なる保有から収益を生み出す「アクティブ運用」への転換を進める方針だ。
この再編の背景には、筆頭株主であり資本業務提携先でもあるSBIホールディングスとの連携がある。SBIは2026年5月に「SBIネオメディアサミット2026」で金融・ネオメディア・デジタルスペースの「3大生態系」構想を発表しており、gumiはその中核企業の一社として機能することを目指す。
これに伴い、現行の事業セグメントも整理した。モバイルゲーム事業を「ネオメディアエンタメ事業」、ブロックチェーン等事業を「ネオクリプト事業」へと再編する。
なお、gumiグループ(ファンドを除く)が保有する暗号資産残高は2026年4月末時点で約141億円となり、前年同期比で86.4%増加した。今後はSBIと共同で組成するSBI Crypto Fundにより、さらに積み上がる見込みだとしている。
通期は全段階利益で黒字、暗号資産評価益が寄与
2026年4月期の通期業績は、売上高91億8,300万円(前期比2.7%増)、営業利益8,300万円、経常利益21億7,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益14億5,400万円となった。主力タイトル『ジョジョの奇妙な冒険 オラオラオーバードライブ』の収益貢献に加え、暗号資産評価益などの計上により、全段階利益で黒字を確保した。
経常利益は、第1四半期に計上した暗号資産評価益が通期を牽引した。一方、第4四半期はゲームのハーフアニバーサリー施策に伴う広告投下で費用が増加し、営業損益は4,700万円の赤字となっている。
あわせてgumiは6月12日、第26回新株予約権(行使価額修正条項付)の未行使分の全部を取得・消却することを決議した。同新株予約権は2025年10月に発行され、これまでに約436万株が行使されている。発行総数1,070万株のうち未行使分にあたる約634万株を消却し、潜在的な希薄化懸念を解消する。
このほか、ネオメディアエンタメ事業の周辺エンタメ領域では、予測市場に参入する第一弾として、ポイ活サービス「ヨソクヒロバ」を6月9日にリリースしている。gumiは長期的な市場拡大トレンドを背景に、安定収益の確保と暗号資産価格の上昇による収益拡大を目指すとしている。



