オンチェーンアートに特化したブロックチェーン「Forma(フォーマ)」は26日、公式X(旧ツイッター)で同チェーンの運営を終了する方針を発表した。同プロジェクトは「熟慮のうえでの難しい決断」としており、発表はチームから直接届ける形をとった。
チェーン運営が「持続不可能」に
フォーマは、NFTマーケットプレイス「Modularium(モジュラリウム)」のセルフサービス機能拡充などを進めてきたが、チェーンの運営自体が持続可能でなくなったと説明している。移行はできる限り円滑に進めるとした。
モジュラリウムとフォーマ上で発行されたNFTは、作品とマーケットプレイスを恒久的に存続させる場所として、イーサリアムのL1(レイヤー1)へ移行される。
ユーザーが保有するNFTは移行後も存在し続け、アクセス可能な状態が保たれるという。チームは作家(アーティスト)と直接連携しながら作業を進めるとしている。
移行完了後は、NFTをオープンシーをはじめとするイーサリアム上のマーケットプレイスで取引できるようになる。モジュラリウム自体はコレクションの拠点としてオンラインに残る見込みだ。
資金引き出しはブリッジ経由を推奨
フォーマはユーザーに対し、公式ブリッジ「bridge.forma.art」を通じた資金の引き出しを強く推奨している。引き出されなかった資金については、後日発表されるEVM(イーサリアム仮想マシン)互換チェーンへ手動で移行するという。
チームは一連の告知の中で「最も重要なのは、ユーザーの資金とNFTが安全であることだ」と強調した。移行のスケジュールや手順の詳細については、確定次第、継続的に共有するとしている。
母体「Astria」停止の延長線上に
フォーマは、モジュラー型ブロックチェーンのスタック「Astria(アストリア)」上に構築され、その下層でデータ可用性ネットワーク「Celestia(セレスティア)」を利用する設計だった。
ガストークンにはセレスティアのTIAを採用し、L2(レイヤー2)向けの共有シーケンサーというアストリアのインフラにNFTチェーンとして依存していた。
そのアストリアは2025年12月1日、ブロック高15,360,577を最後にネットワークを意図的に停止している。
The Blockによると、アストリアは2023年以降のシード・戦略ラウンドで計1,800万ドルを調達したが、市場での普及が伸び悩んだ。EVMロールアップ「フォーマ」の開発中止やセレスティアバリデータの停止を経て、メインネット稼働から約1年でプロジェクト全体を終了している。
今回のフォーマ終了は、この基盤崩壊の延長線上にあると位置づけられる。
2026年は暗号資産市場の停滞を背景に、上半期だけで70件を超えるプロジェクトが閉鎖されたとの集計もあり、NFT・L2領域の淘汰が続いている。フォーマもその流れの一例となった。



