暗号資産(仮想通貨)プロジェクトのオプティミズムは24日、レイヤー2(L2)ネットワークのInk(インク)が「OP Enterprise Fully Managed」へアップグレードすると発表した。8月に移行が完了する予定だ。InkのチェーンIDや既存のアプリは変更されず、そのまま維持される。
開発元による直接運用で信頼性を向上、エコシステム拡大に注力
Inkは、米暗号資産取引所のクラーケンが立ち上げたチームによって開発されたL2だ。発表によると、現在はOPスタック上で最も活発なネットワークの一つに成長しており、ネイティブアプリは年間約4,000万ドルの収益を生み出している。今後、日常の運営はオプティミズムが直接担う体制となる。
Ink財団のザック・リー氏は「ブロックチェーンを本番環境で運用することは特有の課題を伴う」とし、Inkが稼働する基盤を構築したオプティミズムを運用者に選んだと説明した。オプティミズムのジン・ワンCEOも、協力により両者がエコシステムの成長とネットワーク運用に専念できるとの見解を示している。
搭載される4つの主要機能
今回のアップグレードに伴い、機関投資家の要請に応える新機能が順次導入される。搭載される主な機能は以下の4点だ。
- プログラマブルなブロック生成:取引の実行順序や優先度を定義し、予測可能な取引実行を可能にする。
- 出金期間の1日への短縮:通常7日間を要するL2からL1への出金期間を、ゼロ知識証明と不正証明を組み合わせて1日に短縮する。
- 高速処理の追求:2026年末までに、ブロックタイムを100ミリ秒まで短縮し、毎秒400メガガスの処理性能を保証することを目指す。
- シーケンサー層での法令順守:制裁対象アドレスのスクリーニングなどを、ネットワークの根幹で実行する。
これらの拡張を通じて、機関投資家が求める高いセキュリティ水準を満たす基盤の構築を目指す構えだ。なお、一般ユーザーの利用環境に影響は生じない。
今回の移行は、L2の運用保守が高度化していることの表れといえる。Ink財団がエコシステム拡大に、オプティミズムがインフラ運用に専念する分業の形だ。Inkは、今年初めにこのサービスで最初に展開されたビットパンダの「Vision Chain」に続く事例となる。
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