暗号資産(仮想通貨)運用大手のビットワイズは28日、分散型取引所(DEX)ハイパーリキッドと、そのネイティブトークン「HYPE」について、実際の収益を生み出しながら価値を蓄積する新たな暗号資産モデルとして高く評価した。27日にはグレースケールも分析レポートを公開し、大手運用会社2社が相次いでその成長余地に注目している。
ビットワイズ、「第2世代トークン」の先行例と評価
ビットワイズ最高投資責任者(CIO)のマット・フーガン氏は、YouTube番組「ミルク・ロード」に出演し、HYPEへの認知拡大はまだ初期段階にあるとの見方を示した。同氏は、ハイパーリキッドを「第2世代トークン」の最初の例と位置づけている。
フーガン氏によれば、ユニスワップやアーベのような従来の分散型金融(DeFi)トークンは、プロトコルが成長してもその価値をトークン保有者へ十分還元しにくい課題があったという。一方、ハイパーリキッドは取引活動によって生じた価値をHYPEに反映できる設計を持つとして、規制環境の変化とあわせて評価している。
ビットワイズのリサーチ責任者ライアン・ラスムセン氏も、投資家が「独自の成長要因と実際の収益を持つ資産」を求める傾向が強まっていると指摘。その言葉を裏づけるように、同社が5月中旬に立ち上げたHYPEの現物ETF「BHYP」には、ローンチからわずか1週間強で100万HYPE超の純流入が集まったことを強調した。
取引拡大がHYPEの価値へ、グレースケールが示す成長要因
一方、グレースケールはハイパーリキッドを「現代のデジタル資産業界における突出した成功事例」と評価している。同社は、中央集権型取引所に近い高速な取引環境を提供しながら、取引の透明性や利用者自身による資産管理といったDeFiの特徴を維持している点を強みとして挙げている。
また、同社はハイパーリキッドの手数料の99%がHYPEの取得と焼却に充てられる点を取り上げ、取引高の拡大がトークン供給の減少につながり得ると分析。ステーキングや手数料割引、新市場を展開する際の担保としての用途も踏まえ、「HYPEは実際の取引活動に支えられたトークンだ」との見方を示している。
さらに、第三者が株式や商品、指数などの無期限先物市場を展開できる「HIP-3」にも言及。HIP-3の累計取引高は2,300億ドル(約36兆円)を超え、140を超える取引ペアが稼働しているとしたうえで、ハイパーリキッドがより広範なデリバティブ市場へ取引領域を広げる可能性があると分析した。
ただし、両社とも成長には規制面の進展が重要になるとの見方を示している。グレースケールは米国での規制が明確になれば利用者の拡大につながる可能性があるとする一方、HYPEの価格変動率の高さやバリデーター構成の中央集権性、クローズドソースでの運営をリスクとして指摘した。
ビットワイズとグレースケールの評価は、ハイパーリキッドが実際の取引需要とトークン価値を結びつけたプラットフォームとして注目を集めていることを示している。今後は、暗号資産以外の市場へ取引領域を広げながら、規制面の課題を乗り越えられるかが成長を左右することになりそうだ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.3円)



