暗号資産(仮想通貨)プライムブローカーのファルコンXは26日、分散型取引所(DEX)ハイパーリキッドの今後の成長要因を分析したレポートを公開した。同社は、HYPE現物ETFの上場や新市場の拡大、USDC導入による収益構造の変化などが、ハイパーリキッドの次の成長局面を左右する可能性があると整理している。
注目のHYPE現物ETF、新たな資金流入経路への期待
レポートでは、HYPE現物ETFを成長要因のひとつに挙げている。21シェアーズとビットワイズのHYPE現物ETFは、5月20日時点で累計5,300万ドル(約84億円)を集めており、上場後7営業日時点の時価総額比流入率はビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)関連ETFを上回ったという。
また、5月20日のHYPE現物ETF出来高は合計4,100万ドル(約65億円)を記録し、同日のHYPE現物取引高の約8%を占めた点も強調。こうした動きが、暗号資産に馴染みのない投資家層への新たな資金流入経路となり得ると分析している。
HIP-3とHIP-4が広げる市場領域、プレIPO市場や予測市場への展開に注目
一方、プロダクト面ではHIP-3市場とHIP-4市場に注目。HIP-3では現実資産(RWA)やプレIPO市場への関心が高まっていると指摘し、セレブラス、アンソロピック、スペースX関連市場などを例に挙げながら、新たな市場アクセスの創出が進んでいると整理した。
HIP-4については、予測市場領域への拡張として位置付けている。現時点では市場数や出来高は限定的としつつも、暗号資産価格や経済指標、企業決算などのイベント市場との親和性に注目しているという。
レポートでは、競合のポリマーケットやカルシが暗号資産関連だけで週間7.5億ドル(約1,120億円)超の出来高を持つ点も触れており、取り込み余地は大きいと指摘。パーペチュアルや現物取引と同一プラットフォームで利用でき、手数料も大幅に低い点が競争優位になり得るとしている。
USDC導入と新たな収益設計、リザーブ収益還元と需要形成に注目
収益面では、コインベースとサークルがUSDCの運用体制を刷新し、リザーブ運用益の約90%をプロトコルに還元する枠組みが整ったことを重要な変化に挙げた。現在の預かり資産規模を前提にすると、年間最大1.6億ドル(約254億円)の追加収益が見込めると試算している。
また、プライオリティ・フィー(優先手数料)については、注文処理などで優先権を得るために支払われるHYPE建て手数料をバーンする仕組みを通じ、新たなトークン需要の形成につながる可能性があると分析した。
ファルコンXは、こうした施策が今後の利用拡大や収益向上につながるシナリオを描く一方、規制動向や競争環境によって実際の成長速度は左右されるとの見方も示している。今後、ハイパーリキッドがどこまで利用者層と市場領域を広げられるかが注目されそうだ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.9円)



