暗号資産(仮想通貨)運用企業ビットワイズ・ヨーロッパは1日、ビットコイン(BTC)をG20諸国の国債デフォルトに備える「ポートフォリオ保険」として採用した場合、理論価値は約224,000ドルになるとの見解を月次レポートで示した。
国債リスクは追い風になる一方、金利上昇は短期的なビットコイン価格の重荷に
この試算のベースとなっているのは、アナリストのグレッグ・フォス氏が2021年に提唱した「ビットコインCDSモデル」だ。G20諸国の国債がデフォルトする確率を加重平均し、保険対象となる国債市場の規模と組み合わせることで、ビットコイン
BTCの価値を算出している。
ただし、同社は約224,000ドルという数値について、価格目標や将来予測ではなく、あくまでモデルから導いた参考値だと強調。ビットコインが国債リスクへの保険として広く採用されることを前提とした試算であり、短期的な価格上昇を示すものではないとしている。
こうした分析の背景にあるのは、世界の国債市場に対する警戒感の高まりだ。レポートによると、政府と企業が2026年に債券市場から調達する資金は29兆ドル(約4,637兆円)に達する見通しで、OECD加盟国の政府借り入れの78%は既存債務の借り換えに充てられるという。
ビットワイズ・ヨーロッパは、国債市場が急落し主要中央銀行が流動性供給に動いた場合、ビットコインや暗号資産の上昇材料になり得るとみている。特定の国や発行体に依存しない資産であるビットコインは、法定通貨や政府債務への不安が強まる局面で改めて意識されやすいためだとしている。
一方、国債利回りの上昇や金融環境の引き締まりは、短期的にはビットコイン価格の重荷にもなり得るとも指摘。世界的な金利上昇でストラテジーの永久優先株「STRC」の配当利回りの相対的な魅力が薄れれば、同社による資金調達やビットコイン購入の勢いが鈍る可能性があるという。
こうした理論的な評価とは対照的に、ビットコインは執筆時点で70,000ドルを割り込み、63,000ドル付近まで下落している。2026年2月に記録した安値に迫るなか、国債リスクへのヘッジ資産としての価値が今後どこまで市場に織り込まれるかが注目されそうだ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.9円)



