SBIホールディングスは16日、株式等の金融商品のトークン化をグローバルに手掛ける「Ondo Finance(オンド・ファイナンス)」との戦略的提携を発表した。日本株式をはじめとする日本国内のアセットをトークン化し、グローバルに提供することを目指す。また、SBIグループが発行する円建てステーブルコイン「JPYSC」の活用も視野に入れている。
SBIの円ステーブルコイン「JPYSC」活用も視野
提携により両社は、日本株式などの国内資産をトークン化し、オンドのオンチェーンプラットフォームで提供する。あわせて、オンドのトークン化商品をSBIグループのエコシステム全体で展開する方針だ。
オンドは実物資産や金融商品のトークン化を手掛けるプラットフォームである。米国上場株式やETFを裏付けとする「Ondo Stocks(旧Ondo Global Markets)」を通じ、米国外の投資家にオンチェーンでのアクセスを提供している。
トークン取引の決済や担保には、SBIグループが発行する信託型の円建てステーブルコイン「JPYSC」の活用を検討する。JPYSCは円に連動する価格を持つステーブルコインで、オンチェーン上での決済手段や担保としての利用が想定されている。
両社はこのほか、それぞれの顧客基盤やチャネル、戦略的パートナーを生かした相互連携も進めるとしている。具体的な提供内容や対象顧客、提供地域、開始時期などは、関係法令や規制、必要な手続きを踏まえて今後決定するとしている。
両社トップのコメント
SBIの北尾吉孝会長兼社長は、オンドについて「実物資産(RWA)のトークン化の領域で世界をリードする企業の一つ」と述べ、SBIグループの掲げるデジタルアセットのグローバルコリドー(回廊)に向けた重要なパートナーとの認識を示した。
オンドのイアンCEOは、日本を「世界で最も洗練された資本市場の一つ」とし、本提携が日本とグローバルなトークン化経済を接続する道筋を示すものだと述べている。
こうした提携の背景には、トークン化を巡る世界的な潮流がある。株式や債券、投資信託、不動産といった実物資産や金融商品を、ブロックチェーン上で記録・移転・決済できる形にする動きが広がり、次世代の資本市場インフラとして注目を集めている。
SBIは、資産のトークン化が取引の効率化や透明性の向上、決済の高度化、グローバルな投資アクセスの拡大につながる可能性があるとしている。RWAのトークン化は、伝統的金融と分散型インフラをつなぐ動きとして関心が高まっている分野だ。
SBIはまた、日本が世界有数の資本市場を有し、日本株などへのグローバルな投資需要も高まっているとする一方、海外投資家による日本市場へのアクセスやオンチェーン上での円建て決済・担保活用には、さらなる利便性向上と市場インフラの整備が求められているとしている。
今回の提携は、SBIの国内基盤とオンドのグローバルな発行網を組み合わせる点に特徴がある。日本株がオンチェーンで海外投資家に届く道が開ければ、RWA市場での日本のプレゼンス向上につながり得る。ただし実現には規制対応が鍵を握る。
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