国民民主党の玉木雄一郎代表は16日、分散型取引所(DEX)ハイパーリキッドを自身の公式Xで取り上げ、日本での注目度の低さに触れながらその規模感と可能性を紹介した。
「証券会社も既存市場も不要になる」、玉木氏が語る金融オンチェーン化の衝撃
玉木代表は投稿内で、ハイパーリキッド
HYPEが創業わずか3年、従業員11人という小規模な体制にもかかわらず、年間利益は9億ドル(約1,430億円)に達すると紹介。石油・銀・S&P500などが24時間取引可能で、取引高は約4兆ドル(約635兆円)に上り、米国の大手投資プラットフォーム・ロビンフッドを上回ると説明した。
また、創業者であるジェフリー・ヤン氏が若年期から数学・物理学の分野で卓越した才能を持ち、米国の数学オリンピック選抜チームへの選出や、物理オリンピックでの金メダル取得が報じられているとして、玉木代表はその人物像を高く評価している。
玉木代表はさらに、「証券会社だけでなく既存の取引市場そのものが不要になるかもしれない」と指摘し、インターネットがオフラインの取引をオンラインに置き換えたように、ブロックチェーンとスマートコントラクトがあらゆる金融取引をオンチェーン化していくという見立てを示している。
「合法なら今すぐDEXを開発する」、加納氏が玉木代表の称賛に正面から問題提起
これに対し、暗号資産(仮想通貨)取引所ビットフライヤーの代表取締役である加納裕三氏が反論。「日本の交換業者がDEXを運営することは禁じられている」と述べ、ハイパーリキッドには本人確認(KYC)やマネーロンダリング対策(AML)といった基本的なコンプライアンス対応が行われていないと批判した。
さらに加納氏は「ハイパーリキッドに技術的な革新性はなく、その利便性の多くは法令を遵守しないところによる」との認識を示し、「合法であると言ってもらえるなら、私は今すぐDEXを開発する」と述べ、玉木代表が規制未対応の業者を称賛しているのではないかと問題提起した。
SNSに広がる賛否、「法改正を」「違法業者を称賛するのか」と声が交錯
加納氏による問題提起も含め、玉木代表の投稿に対するXユーザーの反応は賛否が分かれている。
「KYCも対応していない取引所を国民民主党の代表が称賛するのか」「DEXの推進を政策として考えているのか」といった批判的な声が上がる一方、法改正や税制見直しを求める期待の声も多く寄せられた。
また、革新的な技術が育つ環境をつくるためには、まず自由に挑戦させ、問題が生じた段階で修正していく柔軟なアプローチが必要だという意見も見られ、規制のあり方そのものを問い直す議論も広がっている。
ハイパーリキッドをめぐる今回の議論は、日本の暗号資産規制とDeFiの関係について改めて注目を集めるきっかけとなった。革新的なサービスにどう向き合うか、政界・業界双方の対応が引き続き注目されそうだ。
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