ビットコイン(BTC)のバーンアドレス(回収不能なアドレス)に107 BTC(約12.8億円相当)が送付されていたことが26日、オンチェーンアナリストのSani氏(@SaniExp、TimechainIndex.com創設者)の報告で明らかになった。5件のトランザクションはすべてブロック950962(5月25日 13:59 UTC)で確認されており、送信者の身元や動機は不明だ。
バーンアドレスとは何か
送付先のアドレス「1111111111111111111114oLvT2」は、ビットコインネットワークで最も有名なバーンアドレスの一つだ。このアドレスには対応する秘密鍵が存在しないため、送られた暗号資産(仮想通貨)は永久に使用不能になる。今回の107 BTCを含め、同アドレスには過去の累計で807 BTC超がロックされている。
5件の送金はすべて同一ブロック内の2分以内に実行されており、偶発的なミスではなく意図的な行為である可能性が高い。ただし送信者の身元は特定されておらず、目的も不明のままだ。
アダム・バック氏「偶然の量子バウンティか?」
ハッシュキャッシュの発明者でブロックストリームCEOのアダム・バック氏は、Sani氏のXポストに対し「accidental quantum bounty?(偶然の量子バウンティか?)」とリプライした。
この発言の意味はこうだ。バーンアドレスの公開鍵はアドレスの構造から数学的に導出できる。現在の暗号技術では公開鍵から秘密鍵を逆算することは不可能だが、将来十分に強力な量子コンピュータが実現すれば理論上は逆算が可能になる。つまり、バーンアドレスに送られたBTCは「量子コンピュータの性能を証明した者への懸賞金(バウンティ)」として機能し得るという皮肉を込めた発言だ。
バック氏は2026年を通じてビットコインの量子耐性について積極的に発言しており、4月にはウォレットの強制凍結よりもオプショナルな量子耐性アップグレードを推進すべきだとの立場を示していた。今回のバーン事件は、意図せずしてビットコインと量子コンピュータの関係を改めて浮き彫りにした格好だ。
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