ネイルサロン「FASTNAIL」を運営する東証グロース上場のコンヴァノ(6574)は25日、取締役の東大陽氏が6月27日の定時株主総会をもって退任すると発表した。同社が2026年3月期に計上したビットコイン[crypto_link coingecko_id=”bitcoin”の評価損に対する経営責任を明確化するため、東氏自らが退任を申し出たという。
BTC戦略の旗振り役が退任、評価損で経営責任を明確化
東氏はコンヴァノのビットコイン財務戦略を主導してきた中心人物だ。2025年7月の初回購入(4億円)から、8月の「21,000BTC財務補完計画」の策定、200億円規模の追加購入決議、ビットコイン・インカム事業の開始まで、一連のBTC戦略は同氏の推進力によるところが大きかった。
しかし同社は2025年11月に21,000BTC方針を撤回し、本業中心の成長戦略へ回帰。JinaCoinのデータによると、5月26日時点の保有量は762.68 BTC(平均取得単価約1,619万円)で、BTC評価額は93億円、含み損は約31億円(-24.7%)に達している。国内上場企業BTC保有ランキングでは、メタプラネット(40,177 BTC)、ネクソン(1,717 BTC)、リミックスポイント(1,491 BTC)、ANAPホールディングス(1,432 BTC)に次ぐ第5位に位置する。

コンヴァノは開示の中で、BTC取得が取締役会の適法な決議を経て実行されたものであり、取得手続上の不備は認められないと説明。東氏に対する会社法第423条第1項(善管注意義務違反)に基づく責任追及訴訟は予定していないとした。退任はあくまで東氏自身の意思による申し出であり、法的責任ではなく「経営責任の明確化」と位置づけている。
後任は医療系バックグラウンド、新中期経営計画を推進
東氏の退任に伴い、新任取締役候補として舟越勇介氏が招聘される。舟越氏は脳神経外科医としてのキャリアを持ち、現在はデータストラテジー社の代表取締役を務めている。コンヴァノが進めるヘルスケアプラットフォーム事業の拡大と新中期経営計画の遂行に資する人材として選ばれた形だ。
国内上場企業のBTCトレジャリー戦略を巡っては、メタプラネットをはじめ積極的な取得を進める企業が増えている。その中でBTC評価損を理由に戦略の旗振り役が退任するのは異例のケースであり、他社の戦略運営にも示唆を与える事例となりそうだ。



