レイヤー1ブロックチェーンのSui(スイ)は28日、メインネットでネットワークストールが発生し、トランザクションの処理が約6時間にわたって停止した。直近のソフトウェアアップデート「v1.72」に含まれていたガス課金ロジックのバグが原因とされ、修正版の展開後にネットワークは復旧した。
障害の経緯とv1.72のクラッシュバグ
Suiの公式アカウントは28日、「Suiメインネットでネットワーク停止が発生している。コアチームが解決策に取り組んでおり、現時点でトランザクションが一時停止している可能性がある」と発表した。
原因はv1.72アップデートに含まれていたガス課金ロジックのクラッシュバグで、バリデータ内部の残高アキュムレータ(balance accumulator)に不整合が生じ、複数のバリデータがクラッシュする事態となった。ブロックエクスプローラーのスイスキャンによると、停止中はブロック生成が約2時間以上にわたって完全に停止した。
ただし、Suiは異常検知時にチェーンを安全に停止する「セーフホルト」設計を採用しており、ユーザー資産の損失や状態の不整合は発生していない。
復旧プロセスと市場の反応
Suiのステータスページによれば、日本時間28日23時36分の時点で「問題を特定し、修正を実装中」との状態に移行した。その後、ステーク全体の3分の2超に相当するバリデータが修正版を適用したことで、ネットワークは午後に完全復旧した。
市場では即座の反応があり、仮想通貨SUI
SUIはSuiの公式ステータスページが大規模障害を報告した28日23時15分(日本時間/太平洋夏時間7時15分)前後に約$0.91から一時$0.905付近まで下落した。同日朝の$0.94付近からは約3%の軟調推移となっているが、ユーザー資産は影響を受けない設計が機能したため、チェーン上にロックされていた資産にも目立った損失は発生していない。

2026年に入って2度目の主要障害
今回の停止は、2026年に入って2度目の主要なネットワーク障害となった。1月14日にも約6時間にわたる停止が発生し、当時はバリデータ間のコンセンサス処理における内部的な不一致が原因と特定されている。同月の停止では約10億ドル相当の資産が一時凍結された。さらに遡れば、2024年11月にもトランザクションスケジューリングロジックのバグで約2時間の停止が発生している。
Suiは主にMysten Labsが開発するレイヤー1ブロックチェーンで、Mysten LabsはMeta傘下のDiemプロジェクトから派生したチームが設立した。同チームは前回1月の障害時と同様、今後、詳細なポストモーテム(事後分析)を公開する見通しだ。
「ソラナキラー」とも称されるSuiにとって、相次ぐ障害は信頼性への懸念を再燃させている。
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