米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは26日、英大手銀行スタンダードチャータードとの提携を拡大し、機関投資家向けに6通貨のマルチカレンシー決済レールを導入すると発表した。コインベース・プライムおよびコインベース・エクスチェンジを通じて利用でき、機関投資家は単一プラットフォームから複数通貨でのポジション管理が可能になる。
6通貨の法定通貨レールを一括導入
新たに追加されるのは豪ドル(AUD)、シンガポールドル(SGD)、カナダドル(CAD)、スイスフラン(CHF)の4通貨だ。ユーロ(EUR)と英ポンド(GBP)についてはGSIB(グローバルなシステム上重要な銀行)バックの決済インフラが提供される。
従来、機関投資家が複数地域で暗号資産を取引する場合、送金先ごとに異なる銀行や決済事業者に接続する必要があり、為替変換コストや決済の遅延が課題となっていた。今回の統合により、ヘッジファンドや資産運用会社は強制的な為替集約なしにグローバルなポジション管理が可能になる。
コインベースは「コインベースの暗号資産ネイティブなプラットフォームとスタンダードチャータードのクロスボーダー法定通貨インフラを組み合わせ、伝統金融とオンチェーン市場の橋渡しを強化する」と説明している。
今回の提携は、スタンダードチャータードが暗号資産業界で築いてきた銀行インフラとしての存在感をさらに強めるものでもある。同行はこれまでにもCrypto.comやOKXとカストディ・法定通貨アクセスで提携しており、規制対応した暗号資産プラットフォームの銀行レイヤーとしてのポジションを確立しつつある。コインベース側も先日のハイパーリキッドへのUSDC利回り還元モデル導入やAWS×x402のAIエージェント決済統合など、取引所の枠を超えたインフラ企業への進化を加速させている。



