ステーブルコインUSDCを手がける「Circle(サークル)」は27日、リアルタイムのクロスボーダー決済網を提供する「Nium(ニウム)」との提携を発表した。両社はUSDCを活用した決済機能とグローバル送金インフラを連携させ、190カ国超への国際送金に対応する。
USDC決済と既存送金網を接続し、クロスボーダー送金を効率化
今回の提携では、ニウムが「Circle Payments Network(CPN)」のグローバル送金パートナーとして参加する。CPNは、USDCを利用した決済を金融機関向けに提供するネットワークで、ブロックチェーン上での資金移動と既存の金融インフラを接続する役割を担う。
従来の国際送金では、送金先の国ごとに異なる銀行網や決済事業者への接続が必要になるケースが多く、複数の現地パートナー管理や事前の資金配置(プレファンディング)が課題とされてきた。特にクロスボーダー決済では、着金までの時間やコストの増加につながる要因となっている。
今回の連携により、CPNを利用する金融機関は、単一の接続でニウムの送金インフラへアクセスできるようになる。対応地域は190カ国超、対応通貨は100種類以上に及び、銀行口座のほか、ウォレットやカード向けの送金にも対応する。
為替処理や送金ルートも自動化
両社によると、CPN経由の送金には為替最適化機能やスマートルーティング機能も統合される。これにより、金融機関側が複数の現地決済事業者を個別に管理することなく、現地通貨への効率的な換金や送金処理を実行できる仕組みとなり、事前資金の準備要件も削減できるという。
また、USDCを活用することで、ブロックチェーン上で送金状況をリアルタイムに追跡できる点も特徴となる。オンチェーンならではの透明性を活かし、金融機関はエンドツーエンドでの迅速な決済フローの構築が可能になるとしている。
サークルによると、CPNの年間換算取引額は2026年3月31日時点で83億ドルに達した。直近30日間の取引実績をもとに算出した数値で、USDCを利用した機関投資家向け決済の利用拡大が進んでいることを示している。
ブロックチェーンの実用例として、企業間のクロスボーダー決済は最も期待される領域の一つだ。既存の法定通貨網とUSDCが直接繋がることで、送金業者の資金効率は飛躍的に高まる。ステーブルコインが国際金融インフラの裏側を支える技術として定着しつつあることを示す事例だ。
関連:サークル、ARCトークノミクス公開──a16z主導で349億円調達、FDV30億ドル
関連:サークル、AIエージェント向け超少額決済を近日ローンチ──Arc メインネットとトークン発行が間近



