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USDC発行元のサークル(NYSE:CRCL)は8日、シンガポールに本社を置くB2Bクロスボーダー決済インフラ企業タザペイ(Tazapay)を買収する確定契約を締結したと発表した。決済完了は2027年の見込みで、シンガポール金融管理局(MAS)を含む規制当局の承認が条件となる。タザペイは決済サービス事業者や金融機関向けにインフラを提供する企業で、2025年からサークル決済ネットワーク(CPN)の設計パートナーを務めてきた。
買収対価は4億ドル、全額をクラスA株で支払い
SECに提出された8-Kによると、買収対価は総額4億ドル相当だ。支払いはサークルのクラスA普通株で行われ、株数はクロージング直前20営業日の出来高加重平均株価(VWAP)で算出される。現金による支払いは含まれない。
対価のうち一定割合は、補償義務に備えるためのホールドバック株として留保される。5%が基本のインデムニティ・ホールドバック株、3%が追加のホールドバック株にあてられ、補償請求に使われなかった分は売り手に按分で交付される仕組みだ。
加えてサークルは、クロージング後にタザペイの従業員向けとして、総額2,500万ドル相当のインセンティブRSU(譲渡制限付株式ユニット)を付与する。
契約はあくまで締結の段階であり、クロージングは規制当局の承認など通例の前提条件が満たされることが必要となる。当初の期限は9カ月後だが、規制当局の承認手続きが残る場合は最長15カ月まで延長できるとしている。
年間決済高250億ドル、USDCをアジアで拡大
タザペイの買収は、サークルの決済インフラの規模を押し上げる。同社は年間換算で250億ドルを超える決済高を持ち、60以上の銀行・フィンテックパートナー、100超の市場をカバーする現地ペイアウトレールを備える。
サークルによれば、タザペイの取引量のうち約60%が既にステーブルコインを含んでいる。アジア太平洋や新興国市場でUSDC建て取引の需要が高まるなか、今回の買収でクロスボーダー決済における対応網を広げる狙いがある。
サークルのジェレミー・アレール共同創業者兼最高経営責任者(CEO)は「ステーブルコイン決済はグローバル経済の中核インフラになりつつある。USDCとタザペイの銀行関係やペイアウトレール、機関投資家の顧客基盤を組み合わせることで、世界的なUSDCの普及を加速できる」と述べた。
タザペイのラフル・シンガル共同創業者兼CEOは「我々はタザペイを、グローバル商取引の速度で機能しない銀行レールへの依存を減らすために築いてきた。サークルはUSDCというドルインフラと規制上の地位を持ち、我々が単独で成し得た以上に事業を前進させられる」とコメントした。
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