日本経済新聞は9日、米金融大手シティグループがブロックチェーンを使った「トークン化預金」による海外送金サービスを、年内にも日本企業向けに始めると報じた。同社サービス部門グローバル責任者のシャミール・カリク氏が同紙の取材に明らかにしたもので、外資による日本企業向けのトークン化預金サービスは初になるという。
夜間・休日でも外貨を瞬時に送金
日経の報道によると、このサービスにより企業は夜間や休日でも外貨を瞬時に海外へ送金できるようになる。シティが米国や英国、シンガポール、香港、アイルランドに持つ拠点との間で送金が可能になるとしている。
従来の海外送金は銀行の営業日に縛られ、相手国が祝日の場合は着金が翌営業日以降にずれ込む。企業は支払いに間に合うよう事前に現地へ資金を送っておく必要があり、待機させる資金の分だけ調達コストがかさんでいた。トークン化預金を使えば、こうした前倒しの送金が不要になると日経は伝えている。
トークン化預金は、ステーブルコインと並ぶ次世代決済技術の一つとされる。銀行に対する預金債権をブロックチェーン上で移転できるデジタル形式に置き換えてやりとりする仕組みだ。
シティは2023年、このトークン化預金を扱う「Citi Token Services(シティ・トークン・サービス)」を立ち上げている。同社の公式発表によれば、同サービスは銀行が自ら保有・管理するプライベートなブロックチェーンを基盤とする。
顧客は独自のウォレットを用意する必要がなく、既存の銀行システムを通じて利用できる。海運大手マースクなどとの実証実験を経て展開されてきた。
カリク氏は日経の取材に対し、日本などへの参入を軸に「アジア太平洋の主要拠点を包括的にカバーできる」と述べた。今回の日本企業向けサービスの詳細は、日本経済新聞の報道に基づく。
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