日本円ステーブルコイン「JPYC」を発行するJPYC株式会社は22日、シリーズBラウンドの1stクローズと2ndクローズを通じて累計約50億円の資金調達を完了したと発表した。2月に発表した17.8億円のファーストクローズから大幅に積み増した形で、ステーブルコインの社会実装を加速させるための基盤強化に充てる。
発行7カ月で累計25億円、取引高350億円超
JPYC社は2025年8月に第二種資金移動業の登録を完了し、同年10月に国内初の日本円建てステーブルコインの発行を開始した。発表によると、口座開設数は1万8,000件に達し、累計発行額は25億円(5月18日時点)を突破。総取引高はすでに350億円を超えており、日次の資産回転率は100%を超える水準を記録しているという。
調達資金は4つの領域に重点投資する。金融機関水準のセキュリティを備えたシステム基盤の構築、事業開発・法務・コンプライアンス人材の採用強化、法人向けBtoB送金やデジタル給与払いを見据えたエコシステム拡大、そしてAIエージェントによるM2M(Machine to Machine)決済への対応だ。
今回の2ndクローズでは、伊予銀行系の「IHD STRATEGY FUND」、阿波銀行系の「あわぎん未来創造投資事業有限責任組合」、明治安田生命系の「明治安田未来共創投資事業有限責任組合」、Life Design Fund(旧ベネッセグループ系)が新たに参加した。地方銀行系CVCの参加が目立つのが特徴で、いよぎんHDは21日にJPYC社への出資を個別に発表している。
代表取締役の岡部典孝氏は「AI時代における新たな金融インフラの構築、そして次世代の経済圏創出に向けて果敢に挑戦を続ける」とコメントした。直近ではLINE NEXTのウォレット「ユニファイ」への正式対応や、発行上限ルールの緩和とカイアチェーンへの対応など、エコシステムの拡大が加速している。



