フリマアプリ「メルカリ」を運営するメルカリの子会社で、暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーン関連サービスを手がけるメルコインは15日、メルカリポイントが付与されるたびに、そのポイントでビットコイン(
BTC)やイーサリアム(
ETH)を自動購入する「ポイント運用」機能の提供を開始した。メルカリアプリの利用者に対し、同日から段階的に提供される。
付与のたびに全額を暗号資産へ
機能を設定すると、メルカリポイントが付与された時点で、その回に付与されたすべてのポイントが暗号資産の購入に充てられる。対象は無償ポイントで、1ポイントを1円として計算する。
購入できる銘柄は現時点でビットコインとイーサリアムの2種類。両方を設定した場合は同じ割合で購入し、端数が出たぶんはビットコインに充てられる。同社が挙げる例では、11ポイントが付与されるとビットコインを6円分、イーサリアムを5円分購入する計算になる。対象銘柄は今後順次拡大する予定としている。
名称は「ポイント運用」だが、ポイント残高を価格に連動させて値動きを疑似的に体験する仕組みではなく、実際に暗号資産を購入する。機能自体の利用手数料は無料である一方、取引時にはスプレッド(取引コスト)を含めた金額が提示価格となる点を同社は注記している。
ポイントが再び暗号資産に戻る流れ
今回の機能は、同社が2024年12月から提供している別のサービスと接続する位置にある。
「無償ポイント定期付与サービス」と呼ばれるもので、メルカリ内でイーサリアムを保有しているだけで、毎月メルカリポイントが自動的に付与される。前月1カ月間の保有暗号資産の平均時価評価額と、同社が決定する年率をもとに算出される仕組みで、開始時点の想定年率は3.0%だった。申し込みや設定は不要である。
原資となっているのは、メルコインが同じく2024年12月に開始したイーサリアムのステーキングだ。ビットコインにはステーキングの仕組みがないため、ポイント付与の対象はイーサリアムに限られている。
この定期付与で受け取るのも無償ポイントである。つまり両方を有効にした利用者では、イーサリアムを保有することで毎月ポイントが付与され、そのポイントが再びビットコインやイーサリアムの購入へ自動的に回る流れが生まれる。イーサリアムの保有量が増えれば、翌月以降に付与されるポイントも増える計算になる。
ステーキング報酬が現金や暗号資産で直接還元されるのではなく、いったん自社経済圏のポイントを経由して暗号資産へ戻る設計になっている点が、今回の機能で明確になった。
口座は300万から400万へ、9割が未経験層
メルコインが暗号資産取引サービスを始めたのは2023年3月。2024年12月17日に口座数300万を超え、2026年3月末時点では累計400万口座を突破している。
同社によると、利用者の約9割は暗号資産取引の未経験層にあたる。2026年3月末時点の利用者アンケートに基づく数字で、これまで暗号資産に触れてこなかった層へ利用が広がっているとしている。今回の機能についても、その層がより簡単に暗号資産取引を行えるようにする狙いだと説明した。
なお同社は、暗号資産が本邦通貨でも外国通貨でもなく、特定の国家などによって価値を保証されたものではないと明記している。価格変動により損失が生じるおそれがあること、移転の仕組みの破綻などによって価値がゼロになる可能性があることにも触れている。


