ペルー経済財政省(MEF)は現地時間14日、同省の公式Xアカウントが侵害されたと発表した。アカウントからは暗号資産(仮想通貨)トークンの取得を促す投稿が相次いで発信されており、同省は復旧のためのセキュリティプロトコルを起動したとしている。
ブルームバーグによると、投稿は$HYLOと称するトークンを宣伝する内容で、自分に割り当てられたトークン数を確認するよう促し、クレームと取引の開始日を9月25日としていた。英語で書かれた投稿が連続して発信され、その後削除されている。
MEFは声明で、当該アカウントからの投稿は同省の公式な発信には当たらないと明言し、復旧作業が続く間はアカウント上に表示される内容に注意するよう国民に呼びかけた。アカウントを取り戻した時点で改めて知らせるとしている。声明はXが使えないため、Facebookを通じて公表された。
侵入の経路、実行者、被害の有無について、同省は明らかにしていない。執筆時点でアカウントの復旧は確認されていない。
中南米で続く政府アカウントの悪用
公的機関や政治指導者のアカウントを乗っ取り、その信用を借りてトークンを売り込む手口は、中南米で繰り返し発生している。ブルームバーグによると、パラグアイのサンティアゴ・ペニャ大統領は2025年、Xアカウントが乗っ取られたとみられる事案で、同国がビットコインを法定通貨として承認したとする投稿を削除した。
アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領が2025年2月、LIBRAというトークンを自身のXアカウントで紹介し、直後に価格が急落した事案もある。こちらは乗っ取りではなく本人による投稿だったが、国家元首のアカウントが持つ拡散力がトークンの売り込みに使われたという点では共通する。
アカウントの表示名や認証バッジは、投稿内容の正当性を保証しない。運用者が本来の組織であるかどうかと、その時点で誰が投稿しているかは別の問題となる。


