個人が売り、クジラが動かない──FOMC前のBTCに現れた分岐

個人が売り、クジラが動かない──FOMC前のBTCに現れた分岐
クリプトクオント公式サイトより引用(著Amr Taha)
shoko-koyama
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Highlights
  • バイナンスへのリテール流入(30日合計)が9月12日に101.1億ドルとなり、6月6日の水準にほぼ並んだ
  • 一方でクジラ流入は9月14日時点で約49億ドル。6月6日の68億ドルから約28%減少している
  • クリプトクオントの寄稿アナリストは、FOMCを前にした両者の行動の違いが要点だと指摘

オンチェーン分析プラットフォームのクリプトクオントに寄稿するアナリストのAmr Taha氏は14日、暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンスへのビットコイン(BTCBTC)流入で、リテール(個人投資家)とクジラ(大口保有者)の動きが明確に分かれているとの分析を公開した。米連邦公開市場委員会(FOMC)が15〜16日に開かれるタイミングでの指摘となる。

リテールの流入は6月の水準に回帰

バイナンスへのリテール流入(30日合計)は9月12日に101.1億ドル(約1兆5,669億円)へ達した。6月6日の101.7億ドル(約1兆5,762億円)とほぼ同水準で、差は1%を下回る。

この間、ビットコイン価格は約6万700ドルから7万7,000ドル台へ、およそ27%上昇している。価格が大きく動いたにもかかわらず、リテールの流入額は6月の水準まで戻った形になる。

Taha氏は、価格上昇局面でリテールがより多くのビットコインをバイナンスへ送っている点を挙げ、利益確定と整合する動きだとみている。リテールのトレーダーは上昇局面で売り、大きな値動きの後や直近高値付近で再参入する傾向があるとも述べた。

クジラ流入は6月比で約28%減

クジラの動きは逆方向だった。バイナンスへのクジラ流入(30日合計)は9月14日時点で約49億ドル(約7,595億円)にとどまる。6月6日の68億ドル(約1兆539億円)から約28%の減少で、ビットコイン価格が当時より高いにもかかわらず流入は細っている。

9月12日のリテール流入は、9月14日のクジラ流入を約106%上回る。両者は取得日が2日ずれているが、リテールが6月の水準に戻った一方でクジラがそれを大きく下回ったままという対比になる。

なお、JinaCoinでは4月にもTaha氏の分析を取り上げている。当時のクジラ流入は29.6億ドルまで落ち込み、2025年6月以来初めて30億ドルを下回っていた。

関連:ビットコイン、売り圧枯渇が鮮明に──クジラ流入が10カ月ぶり低水準

流入額は売買を証明しない

Taha氏はこの行動の乖離について、リテールがエクスポージャーを減らす一方でクジラが取引所へ送るビットコインを減らしているとして、強気のトレンドを支える材料だと位置づけた。

FOMCについては、市場は公式な決定の前に想定される金利変更を織り込む傾向があり、広く予想されている利上げは価格にすでに反映されている可能性が高いとの見方を示した。同氏によると、先週のインフレ指標を受けて市場は0.25%の利上げをおよそ90%の確率で織り込んでいる。

ただし同氏は、取引所への流入額そのものが買いや売りを証明するわけではないと明確に断っている。重要なのは、大きなマクロイベントを前にしたリテールとクジラの行動の違いだとしている。

今回の分析はクリプトクオントの認証済み寄稿者による個人の見解であり、同社の公式見解ではない。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=154.99円)

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仮想通貨歴6年。ニュース記者歴4年。常に仮想通貨ニュースを追う。情報ソースを追究し正しい情報をわかりやすく伝えることに努めている。仮想通貨は下落するたび買い増すタイプで、主にステーキングで資産運用中。
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