暗号資産(仮想通貨)の推進団体「ビットコイン・イニシアチブ」は8日、スイス国立銀行(SNB)にビットコイン
BTCを外貨準備として保有させる憲法改正を目指した国民発議を断念する方針を明らかにした。ロイターが報じた。
署名は必要数の約半数、期限切れで失効へ
スイスの国民発議制度では、憲法改正の国民投票を実施するために18ヶ月以内に10万筆の署名を集める必要がある。しかし期限まで残り数週間の時点で、集まった署名は約半数にとどまった。
発議の創設者であるイヴ・ベンナイム氏はロイターに対し「最初から難しいことは分かっていた」と述べ、今回は期限切れで失効させる方針を示した。一方で「目標達成に向けて前進した」とも語り、将来的な再挑戦に含みを残している。
SNBはビットコインの準備金採用を改めて否定しており、「暗号資産はSNBの外貨準備の要件を満たさない」との立場を示した。SNBの規定では、準備金は必要に応じてバランスシートの拡大・縮小が可能であり、価値の保全が求められるとしている。
中央銀行によるビットコイン保有を巡っては、各国で温度差がある。チェコ国立銀行は昨年、暗号資産とデジタル資産を100万ドル分購入し実験的な取り組みを開始した。一方、欧州中央銀行(ECB)は準備金に「流動性、安全性、安定性」を求めるとして慎重な姿勢を崩していない。
ベンナイム氏はビットコインの流動性について「日次で数百億ドルの取引がある」と反論し、SNBの外貨準備の4分の3をドルとユーロ建て資産が占める現状に対して「ビットコインはドルやユーロの代替手段であり、スイスと同様に国際的に中立だ」と主張した。
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