SBI証券、大和証券、SBI新生銀行、BOOSTRY、大阪デジタルエクスチェンジ、ディーカレットDCPの6社は24日、トークン化預金「DCJPY」を利用したセキュリティトークン(ST)のDVP決済の実証を完了したと発表した。国内初となる、STとデジタル通貨を実発行したうえでの決済検証であり、STの二次流通市場における決済リスクと事務負担の低減を目指す。
デジタル通貨を活用したDVP決済で証券業界の課題解決へ
今回の実証は、2025年12月26日に発表された協業に基づくもので、BOOSTRYが開発を主導するブロックチェーン「ibet for Fin」と、ディーカレットDCPが提供するDCJPYネットワークを連携させて実施された。これまで国内のST市場では、ブロックチェーン上でSTの受け渡しが即座に行われる一方で、資金決済は従来の銀行振込で行われていた。そのため、証券の受け渡しと資金決済を同時に行うDVP(Delivery Versus Payment)決済の実現が、決済リスクの管理強化と事務負担軽減の観点から証券業界の課題となっていた。
実証では、ディーカレットDCPが発行したST社債を対象に、大和証券からSBI証券への売却(二次取引)、およびSBI証券から大和証券への売却(三次取引)が行われた。買方証券会社がSBI新生銀行の預金口座から専用口座へ資金を振り替えてDCJPYの発行を依頼し、売方証券会社へ移転指図を実施する。その後、ディーカレットDCPが決済情報を照合し、DCJPYの移転と同時にシステム連携によってSTの移転が実行されるという一連の業務フローが確認された。
この検証により、デジタル通貨を活用したSTのDVP決済の実現可能性が確認された一方で、商用化に向けた課題も浮き彫りになった。具体的には、システム間のデータ連携や決済照合のさらなる自動化、証券会社や銀行の既存システムとの接続、会計や資金管理を含む業務運用の整備などが挙げられている。
今後は、限られた参加者によるスモールスタートを目指し、証券会社間でのDVP取引および資金清算業務の効率化に向けた運用モデルの具体化を進める方針だ。中長期的には参加主体の拡大や既存市場インフラとの接続を見据え、より汎用性の高い決済基盤の実装を目指すとしており、国内ST市場のさらなる発展に向けた重要な一歩となる。
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