日本電気(NEC、6701)と株式会社Crypto Garage(クリプトガレージ)は5日、国産のデジタル資産カストディシステムの開発に向けて協業すると発表した。カストディとは、投資家に代わって暗号資産(仮想通貨)などのデジタル資産を保管・管理する仕組みを指す。
両社は2026年内に開発へ着手し、2027年中に予定される金融商品取引法(金商法)改正の施行後、速やかな稼働開始を目指す。
海外製依存からの脱却、国産カストディの必要性
背景にあるのは、日本の制度整備の進展と機関投資家の参入だ。金商法改正や関連法令の整備が進み、機関投資家や企業による暗号資産投資、ステーブルコインを用いた決済・資金管理への関心が高まっている。
ビットコインETFの普及やステーキングによる取引量の増大も見込まれ、より信頼性の高いカストディの需要が増すと両社はみている。
一方で、現在普及しているカストディシステムの多くは海外企業が提供しており、日本語対応、国内の法規制や商慣習への対応、サプライチェーンリスクの管理が課題となっていた。両社は、日本企業が開発し高度なセキュリティを備えた国産システムが求められていると指摘する。
NECが基盤、クリプトガレージが鍵管理を担当
開発では、両社が役割を分担する。NECは、金融機関の業務に最適化した管理者向けアプリやクライアントアプリの開発、カストディ基盤の構築を担う。同社の金融機関向けモダナイゼーションプログラムを活用し、制度更新にも即応できる柔軟なシステムを目指すとしている。
クリプトガレージは、法人向けカストディ業務や暗号資産トレジャリー領域での実績を活かし、高度な秘密鍵管理技術や、AML/CFT(マネーロンダリング・テロ資金供与対策)に準拠したバックエンドの開発を担当する。
同社はデジタルガレージと東京短資が設立した暗号資産交換業者で、法人向けサービス「SETTLENET」を手がけてきた。
両社は今後、ステーブルコインの保管・管理ニーズも視野に入れた拡張性の高い設計を進める方針だ。さらに、国産カストディおよびウォレット技術の標準化・普及に向け、金融機関を巻き込んだコンソーシアムの組成も検討するとしている。
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