SBIホールディングス(代表取締役会長兼社長:北尾吉孝)は18日、ステーブルコイン決済や暗号資産取引のプラットフォームを世界で展開するFasset(ファセット)へ、5月に戦略的出資を実施したと発表した。SBIホールディングスのデジタルアセット事業との連携を目的としたものだ。
この出資を通じた連携の第一弾として、子会社で国際送金事業を手がけるSBIレミットが、ファセットと次世代の国際送金インフラ構築に向けた戦略的提携の基本合意書(MoU)を締結した。ファセットはアラブ首長国連邦(UAE)のドバイに拠点を置き、CEO兼共同創業者をモハマド・ラフィ・ホサイン氏が務める。
約200か国に送金網を持つSBIレミット
近年、国境を越えた経済活動や人材の流動が活発になり、世界的な送金ニーズは拡大を続けている。SBIレミットはサービス開始以来、累計の送金取扱額が2兆5,000億円を突破した。
約200か国に対して銀行口座宛ての送金が可能な広範なネットワークと、強固な顧客基盤を築いてきた。多様化するグローバルワーカーのライフスタイルや金融ニーズに応えることが、今回の提携の狙いの一つである。
一方のファセットは、ステーブルコインを活用したグローバルなネオバンク兼投資プラットフォームだ。年間320億ドルの取引高と200万を超えるデジタルウォレットを抱え、アジア・中東・アフリカなど送金ニーズの高い高成長市場で存在感を高めている。
とりわけ、16のブロックチェーンネットワークにまたがり、50以上の銀行・決済コリドー(経路)から構成される独自の決済経路「Own Network(オウンネットワーク)」を展開する点が特徴で、先進的なステーブルコイン決済インフラを築いている。
目指すは「デジタルアセットのグローバルコリドー」
今回の提携は、SBIレミットの顧客基盤・送金ネットワークと、ファセットのステーブルコイン決済インフラおよび暗号資産商品群を掛け合わせるものだ。既存の国際送金の枠組みを超えた、安価でスピード感のある送金サービスの可能性を検討する。
SBIホールディングスは、デジタルアセットの国際的な流通網(グローバルコリドー)の構築を目指している。アジア・中東・アフリカを中心にコリドーを形成するファセットを最適なパートナーと位置づけ、中長期的な視点で連携を深める方針だ。ただし現時点は基本合意書の段階であり、具体的なサービス内容や開始時期は今後詰めることになる。
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