NFTマーケットプレイス大手OpenSea(オープンシー)が、無期限先物(パーペチュアル先物、perps)への参入に向けた動きを本格化させている。同社のプロダクトマーケティング責任者ザック・ブレナー氏が2日、自身のXで「OpenSeaのperpsの早期アクセスがほしい人は」と投稿し、テスター募集を呼びかけた。基盤にはデリバティブDEX大手Hyperliquid(ハイパーリキッド)が採用される見込みだ。
担当者が「yes」、基盤はハイパーリキッドか
ブレナー氏の投稿に対し、あるユーザーが「基盤はハイパーリキッドか」と質問したところ、同氏は「yes」と返答した。この短いやり取りが、オープンシーのperpsがハイパーリキッドのインフラ上で動くとの観測を広げている。
ただし、これはあくまで担当者がX上の返信で認めた段階にとどまる。OpenSeaは正式な製品ページやローンチ日、対応資産、利用条件を公表しておらず、クローズドテストとして始まるかどうかも明らかにしていない。確定情報として扱うのは時期尚早だ。
仮にハイパーリキッドが基盤となれば、オープンシーはperp取引所をゼロから構築せず、既存のデリバティブ基盤に接続する形になる。消費者向けアプリがperpsの執行をハイパーリキッドに委ねる動きは近年広がっており、今回もその流れに沿うものといえる。
NFTからの転換、「trade everything」戦略の一環
今回の動きは突発的なものではない。オープンシーは2025年に、NFTマーケットプレイスから多チェーン対応の暗号資産取引プラットフォームへと自らを再定義し、perpsのサポートとモバイルアプリの投入を掲げていた。CEOのデビン・フィンザー氏が示した「trade everything(あらゆるものを取引する)」という構想の延長線上にある。
背景には、資金の流れの変化がある。かつてNFTやミームコインに向かっていた資金が、ハイパーリキッドのような新興デリバティブDEXのperpsへ移りつつある。OpenSeaのNFT取引量も往時から縮小しており、コインゲッコーの月間マーケットプレイス出来高ランキングでは3位、シェアは約19.9%にとどまる。
提携先とみられるハイパーリキッドは、perp DEX市場で突出した存在だ。2026年6月時点でperp DEX出来高の約36%を占め、5月の月間perp出来高は約1,800億ドルを超えた。競合のdYdXはその約10分の1で、GMXやドリフトなどはいずれもシェア3%未満にとどまる。
モバイルアプリのベータも拡大
perpsと並行して、モバイルアプリのテストも広がっている。オープンシーは6月3日、ベータテスター492人による数千時間のフィードバックを経て「OSモバイル」とperpsが改善されたと公式Xで発表した。
あわせて、各テスターに3つずつ、計1,476個の招待コードを配布したと明らかにした。誰を次に招待するかはテスターの裁量に委ねる形で、コミュニティを巻き込みながら段階的にアクセスを広げる狙いがうかがえる。無期限先物は満期がなく、レバレッジや資金調達率を用いるため、NFT収集層よりもアクティブなトレーダー向けの商品となる。
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