米金融大手チャールズ・シュワブは16日、暗号資産(仮想通貨)の現物取引サービス「シュワブ・クリプト」を個人投資家向けに提供すると発表した。数週間以内に段階的に開始する。初期段階では、ビットコインとイーサリアムの2銘柄を取り扱う方針だ。
取引手数料は0.75%、経験豊富なサービス担当者による24時間体制のサポートも提供
シュワブ・クリプトは、既存の証券口座と直接紐づけられ、株式やETFなどの伝統的資産と暗号資産を、まとめて一元管理できる仕組みだ。投資家は使い慣れたアプリなどを通じて、すべての資産を一つの画面で確認しながら取引することが可能となる。
同社の調査によると、投資家は取引所選びで「低コスト」「ブランドの信頼」「安全性」を重視している。これを受け、新サービスでは手数料を約定代金の0.75%に設定されている。専門スタッフによる24時間体制のサポートも用意し、初心者が参入しやすい環境を整える。
規制に準拠したインフラと資産保管体制
資産の保管や記録管理は、グループ内のチャールズ・シュワブ・プレミア銀行が担当する。取引の実行や実務的な資産保管については、規制当局の監督下にあるブロックチェーン企業のパクソスと提携した。銀行レベルの管理体制と最新技術を組み合わせ、安全な環境を確保する。
シュワブの顧客は、すでに現物ビットコインETFなどの関連商品で市場の約20%のシェアを占めている。既存のETFや先物、投資信託に加え、今回新たに現物取引が加わった。これにより、暗号資産への投資を自社のプラットフォーム内で完結できる体制が整う。
取扱銘柄の追加と入出金機能の実装へ
今後はビットコイン
BTCとイーサリアム
ETH以外の銘柄も順次追加していく方針だ。さらに、暗号資産の入出金機能の導入も計画している。これにより、投資家はすでに他所で保有している暗号資産をシュワブに移管し、株式などの他の資産と並行して保有できるようになる。
伝統的金融の巨頭が証券口座との連携を軸に参入した意義は大きい。既存資産との一元管理は、投資家の心理的・技術的障壁を取り除く。安全性や信頼性を重視して参入を控えていた保守的な層の資金流入を促すことが予想され、市場全体の流動性向上と拡大に寄与するだろう。
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