金融庁は1日、改正資金決済法に基づく新制度「電子決済手段・暗号資産サービス仲介業」の登録受付を開始した。暗号資産(仮想通貨)やステーブルコイン(電子決済手段)の売買・交換の「媒介のみ」を行う事業者が、暗号資産交換業の登録なしに参入できるようになった。2025年1月の金融審議会報告書で提言された制度が、約1年半を経て本日施行された形だ。
交換業よりも軽い要件で参入可能、ただし広告規制・説明義務あり
新制度では、暗号資産交換業者やステーブルコイン取扱業者(所属業者)の委託を受け、利用者の資金や暗号資産を直接預からずに売買の媒介のみを行う事業者を対象とする。交換業と比較して財務要件が緩和される一方、広告規制や利用者への説明義務は課される。
対象となる業務は2つ。ステーブルコインの売買・交換の媒介と、暗号資産の売買・交換の媒介だ。仲介業者に関する内閣府令は全66条で構成され、登録申請手続き、所属業者との関係、帳簿・報告義務などを詳細に規定している。
金融庁は5月15日に登録事前説明会を開催し、制度の概要と申請にあたっての留意事項を説明済みだ。登録申請の様式や概要書も金融庁のウェブサイトで公開されている。
外国信託型ステーブルコインの国内取扱い解禁も同日施行
仲介業の施行と同日、外国で発行される信託型ステーブルコインを国内でも電子決済手段として取り扱えるようにする改正内閣府令も施行された。5月22日に政令の公布およびパブリックコメントの結果が公表されており、関連する政令・府令・ガイドラインが一括で整備されている。
仲介業制度の創設により、EC事業者やフィンテック企業が自社サービス内で暗号資産やステーブルコインの売買を仲介するユースケースが想定される。円建てステーブルコインJPYCの流通拡大やUSDCの国内普及が進む中、仲介業への参入がどの程度広がるかが今後の焦点となる。



