米金融大手BNY(旧バンク・オブ・ニューヨーク・メロン、BK)は29日、ステーブルコイン「USDC」を発行するサークル(CRCL)との関係を拡大すると発表した。USDCを、BNYのデジタル資産カストディ(保管)基盤で扱う初のステーブルコインとし、機関投資家向けのステーブルコイン関連サービスを強化する。
保管に加え、ドルとの変換も可能に
今回の連携により、BNYの機関顧客は、デジタル資産用のカストディ口座でUSDCを保管・移転できるようになる。さらに、BNYを通じてサークルに指示し、米ドルをUSDCに変換(ミント)したり、USDCを米ドルに償還(バーン)したりすることも可能だ。
これにより、法定通貨とデジタル資産の保管サービスが、一つの機関の枠組みのなかで直接つながる。機関投資家によるステーブルコイン活用の一連の流れを、BNYの基盤で完結できるようになる。
BNYは今後、対応するステーブルコインの発行体を増やし、デジタル現金の業務にも支援を広げる方針だという。
今回の動きは、BNYのUSDCへの関与を一段と深めるものだ。同行はもともとUSDCの準備金を保管する主要なカストディアンであり、今回その役割を機関顧客向けのサービスへと拡張した形となる。
BNYは、240年以上の歴史を持つ世界最大級の金融機関だ。フォーチュン100企業の9割超を顧客とし、2025年12月末時点で約59.3兆ドルの資産を保管・管理する。その規模の機関がUSDCを初の対応ステーブルコインに選んだことは、ステーブルコインが伝統的な金融インフラに組み込まれつつある流れを示す。
サークルの最高商務責任者カシュ・ラザギ氏は、USDCがBNYの新サービスで最初のステーブルコインに選ばれたことは、当初から重視してきた規制対応の厳格さを反映していると述べた。BNYのワインバーグ最高プロダクト責任者も、伝統的なシステムとブロックチェーンを横断して機能する基盤への需要が高まっていると指摘する。
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