世界最大のビットコイン・トレジャリー企業であるストラテジー(旧マイクロストラテジー、MSTR)は24日、直近1週間でビットコインの購入・売却を行わなかったと明らかにした。保有量は840,447 BTCのまま、2週連続で据え置かれている。また、自社株売却による調達資金を原資とした新たな米ドル資金枠「USD Cash」の新設を発表した。
既存の準備金を補完、より機動的な運用体制へ
発表によると、市場の実勢価格で普通株式を売り出すATM(アット・ザ・マーケット・オファリング)を通じ、クラスA普通株式(MSTR)を約1,826万株を売却した。これにより、手数料等を差し引いた純収入として約20億650万ドル(約3,193億円)を調達したと報告している。
この調達資金のうち、3億ドル(約477億円)が既存の米ドル準備金の積み増しに、約1億3,640万ドル(約217億円)が優先株「STRC」の買戻しに充当された。残る約15億7,010万ドル(約2,498億円)の資金はすべて、新設された米ドル資金枠である「USD Cash」の原資に組み入れられたという。
同社は、「USD Cash」が既存の米ドル準備金を補完する役割を持つと説明している。ビットコインの追加取得や自社株・優先株の買戻し、負債の利払いなど、幅広い用途に活用できる米ドルの流動性プールとして機能する枠組みだとしている。
この新枠組みにより、ビットコインや同社証券の市場における混乱を含め、市場環境の急変に対して経営陣が迅速に対応できるようになるという。なお、優先株の配当等を支える既存の米ドル準備金に関する方針に変更はないと述べている。
これに伴い、8月23日時点の同社の手元資金は大幅に拡充された。各枠組みの残高は、既存の米ドル準備金が51億ドル(約8,116億円)、新設された「USD Cash」が15億9,000万ドル(約2,531億円)に達したとしている。
同社が自社株を売却して巨額の現金を確保しつつ、ビットコインの購入を見送った点は注意深く見るべきだ。相場の下落リスクを見越して資金を温存している可能性があり、今後の市場動向や同社のアクションを慎重に見極める必要があるだろう。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.1円)




